住宅ローンの奴隷になった話
貯め代が夫とともに家を建てたのは1992年でした。24年前になります。その前は店舗と住居を借りて月々10万円の家賃。さて、新築するにあたり、自営業なので地元のK信用金庫で住宅ローンを組みました。
土地と建物で総額2400万円のローン。雪国なのですが、当時はバブル経済がはじけたとはいえ、持ち家神話が根強くて、土地も高かったです。
ところで、1992年当時、わが家が組んだ住宅ローンの金利がいくらだったと思います?
全期間を固定金利にして、7パーセント。月々の支払額は176,000円というたいへんな額でした。保育園にふたりの子どもを赤ちゃんのときから預けて、必死に働いたのです。
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幸いにもその当時は商売が忙しく、夫婦で身を粉にして働けばなんとか家計は回っていきました。
18ヵ月払ったところで、金利が安くなったという情報に、変動金利にしました。K信用金庫は5パーセントを提示し、15万円を4年間払います。自営業者が住宅ローンを組むと、サラリーマンより高めの金利を提示されます。自営業者は勤め人と違い、売り上げに上下があるため、金融機関はリスクがあると見るからです。
15万円の住宅ローンでも暮らしは厳しい。貯金もできず、病気になったらどうしようと不安になって、愚かにも保険会社にも気前よく保険料を払っていた貯め代。
住宅ローンと生命保険の奴隷になっていたのです。
住宅ローンには団信が付いていたのに、保険のおばちゃんの言うがまま。
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借換えのときびっくり仰天の事実
K信用金庫が他行よりずっと高いことにようやく気付き、T信用金庫に借り換えることにしました。176,000円を18ヵ月、15万円を48ヵ月も払ったのだから、さぞや元金は減っただろうと思ったのです。だって、5年半で1000万円を超える額を払いましたから。
なのに、ガーン! 減った元金は100万円だけ……。T信用金庫には元金23,000万円で借り換えし、月々113,301円を払うことに。現在もまだ返済中です。繰り上げ返済はできませんでした、教育費もありましたから。
「住宅ローンを払えただけ良かったと考えましょう。払えなくて家を手放した人もいますから。ローン破綻はめずらしい話ではありませんよ」
そんな慰めをおっしゃる方もいます。まあ、全ては自己責任です。金利の仕組みがよく理解できていなかった。信用金庫の方は親切で、まさか顧客の不利になることはしないだろうと疑ったことがなかった。持ち家が夫婦の夢だったし、その当時は社会全体が「家を買いましょう♪マイホームで温かな団らんを♪」とささやいていた。
20年数年経ち、家は傷み、部屋はモノであふれ、貯め代は呆然としています。
まとめ
数字に弱いと、あらゆる企業からぼったくられます。なかでも住宅ローンは人生を犠牲にして払い続けなければなりません。貯め代が家を買った当時は、ネットもいまのように普及していなくて比較.comとかありませんでした。その点、いまの若い方は賢く住宅ローンを借りたり、投資をしたりしているように見受けられます。私も若いときからもっとしっかりと数字を見つめていたらと反省しています。
無知な人から搾取することが行われるのが現代社会です。
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