2020/01/09更新しました。
このところ老後破産や高齢者の貧困という言葉をよく聞くようになりました。
高額な年金を受給できるのは高級官僚や議員などの政治家、教職員・公務員など限られています。
中小企業はまだしも生活できるくらいの年金がありますが、非正規、自営業者はごくわずか。
国民年金は満額の40年を掛けても年間78万円。そこから介護保険料や国保料を引かれるため、実際に振り込まれるのは5万円くらいだという話を私は夫の長兄から聞いています。
老後親子破産についてお伝えします。
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老人大国ニッポンの将来
長寿がめでたいとされたのは、過去になりつつあります。
長生きはリスクとされ、社会のお荷物となるのが差し迫っている。
これからの老人はかつてよりずっと、生き抜くことがたいへんになるでしょう。
お年寄りを敬う風潮は引き潮のように消え去り、税金を喰う存在として嫌われる、そんなふうになりつつあるのではないでしょうか。
だれもが年を取って老いるのですが、やさしい気持ちで他人を思いやる余裕が、シニア予備軍の私も含めてないのが現状です。
さて、『老後親子破産』という本を読みました。
本に書かれているのは、単身で暮らす高齢者より、親子で暮らしている 世帯のほうが貧困に陥っても、よそ目に気づきにくくて、社会福祉の手が届き難いということ。
それは確かにそうなのです。
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幸せな老後を送るには
私は町内会からどうしてもと頼まれて、役員となりました。
町内に住む75歳以上のお年寄りを見守るのが、主な役目です。
高齢者の名簿があらかじめ渡され、「アパートや戸建てに独りで住んでいる方が孤立死しないようにできるだけ気を配って下さい」と、前任者。
孤立死が発生するとローカルニュースはもちろん、ときに全国版にも出るので行政は気を遣っています。それが町内会のほうにも回ってきているのです。
では、家族で暮らす高齢者は安心か?
円満な家庭ならいいのですが、嫁や婿が暮らすとなると、ケースバイケースで家の中で孤立していることがあります。
もめるのは、お金が絡むことも少なくありません。
財産があればあったで、飲む打つ買うが絶えないことも。
財産がない方は一層、深刻になります。
家族のだれかが病気で休職したり、リストラにあったりすると、すぐに生活費に困りますから。
幸せでおだやかな老後を送るには、老いる前からの心がけが肝心かもしれません。
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- 暮らしをシンプルにする
- 人柄を良くしておく
- 見栄を張らない
- 結婚式などのご祝儀や不祝儀なども老後の暮らしには響くので、ほどほどの付き合いを心がける
- 子どもを自立させ、自分も子どもには頼らないという心構え
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世帯分離とは?
『老後親子破産』ではNHKスペシャル取材班が貧困に苦しむ家庭を取材し、暮らしの実情が描かれています。
老いて病気になった親と介護のために仕事を退職した息子、あるいは引きこもりやニートの中年こどもを抱えた親の苦悩など。
なかでも生活保護を受給している老親の許に、非正規で働く中高年の子どもがアパート代を払えなくてやってきたケース。
中高年の子どもは非正規といえ収入があるため、生活保護を打ち切られ、医療費を払えない。
そういう事例が載っていました。
もしも、医療費にも困ってしまったら、世帯分離をすると国保料などが安くなることがあります。そして、働けない老親は生活保護を受給することも可能に。
役所に「世帯変更届」を申請しますが、各自治体によって受理されるための細かい案件が異なり、却下されることもあります。
親子共倒れが急増しているのですが、老人ホームの入居費用なども違ってくるので、困窮してしまう前に世帯分離という手があることを頭の隅に入れておくと良いでしょう。
まとめ
親の老後は子どもがみるのが当たり前だという風潮が根強くあります。
産んで育ててもらったのですから、その恩を返すのが道理。しかし、90歳、100歳と寿命が伸びているため老老介護は深刻さを増しています。
親子共倒れどころか、貧困の連鎖は孫世代にも影響していきます。
世帯分離、生活保護の申請の仕方、介護保険等の知識があることで、老後破綻を食い止めることができるかもしれません。
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