2024年4月28日更新しました。
親日的なマレーシアへ私は一度、出かけたことがあります。
2016年8月、クアラルンプールで働く娘に会うために行ったのでした。
娘は日本人オーナーの会社に現地採用され、勤務すること丸3年。
格安航空エアアジアのチケットをプレゼントするというので、私と夫はパスポートを得るところから準備。初めての海外だったのです。
治安や言葉など不安だらけ。食べ物や水が合わなくて、お腹をこわしたらどうしようと胃腸薬に、虫刺されの薬も。
ところが現地に着いたら、びっくりするくらい近代的な大都会!
日本人の移住先として人気のマレーシア。
私が感じた移住のメリットとリスクを紹介します。
マレーシアとは?
マレーシアは多民族国家。
かつてはシンガポールと同じひとつの国でした。
シンガポールが独立し、経済発展を遂げるなか、マレーシアも追いつけ追い越せとばかりに発展中です。
日本人に人気なのは生活費が安いこともありますが、地震や台風がないことも魅力的なのでしょう。
災害が少ないマレーシア
マレーシアは意外なことに台風がこないそうです。
フィリピン海域で発生する台風は偏西風にのって日本へやってきますが、そのコースと位置関係がずれているため、暴風雨がありません。
そして地震も起きたことがなく、高僧ビルや高層マンションが多く建つクアラルンプールです。
伊勢丹やセブン-イレブンなど日本企業が進出
クアラルンプールにはセブン-イレブンがけっこうありますし、伊勢丹デパートも進出しています。
アメリカ企業のスターバックスやマクドナルドもずいぶんあります。
昼の気温が年中30℃と高いのですが、カフェが多く、ひと休みする場所に不自由はありません。
日本車が人気
私の目に映った印象を正直に挙げましょう。
- ハイウェイが整備され、車社会。日本車が人気で、特にホンダのファンが多い感じです。
- 高層ビルが立ち並び、田舎から出かけた私と夫は目を丸くして「なんぼ都会だべ」と、感嘆することしきり。
- イスラム教が国教で、モスクがたくさん建っている。
- 中華系やインド系・コリア系の人がたくさんいる。
- 公用語は英語
- 日本人は3万人くらい
- 熱帯の国なので年中、夏。
- ヘイズと呼ばれる煙害(ボルネオ島などでジャングルを焼き払うため)がマレーシアにも流れ込むことがけっこうある。
マレー系の方はほとんどがイスラム教を信奉しているので、女性は頭をスカーフで覆い、暑くても長袖を着ています。
人前で肌を見せることはしません。
敬虔で慎み深い、そんな印象を受けました。
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日本食を食べることができる
現地はチキンカレーがメニューに多い印象です。
この写真はクアラルンプール国際空港地下にあるフードコート。
たくさんのフードショップが並んでいます。
外食は意外と野菜は少ない。
娘の話では、マレーシアの人は野菜を多く摂る習慣がないそうです。
マラッカまで高速バスで移動したのですが、田んぼや野菜畑はなくて、ヤシの木のプランテーションばかり。
暑い国なので、日本人のようにせっせと畑を耕す気質ではないのかもしれません。
日本食レストランは現地の食堂より高め
娘は食べ物の好き嫌いが激しい父親を気遣い、私たちの滞在中は日本食レストランへ連れていってくれました。
オーナーが日本人の店もけっこうあります。
食材を日本から空輸しているレストランでは、味も日本と変わりがありません。
納豆巻きやざるそばなども注文すると食べることができます。
おいしい。
家族4人で食事してアルコールを頂き、日本円に換算して15,000円ほど。
現地の食堂より高めですが、衛生的で安心して食べることができます。
アルコール禁止の国
日本と大きく違う点があります。
イスラム教徒の国ですから、アルコールは原則禁止。
観光客や中華系向けにビールなどは売っていますし、ワインも買えますが、日本のように酔っぱらいはいません。
お酒の価格がとても高い国です。
上の写真はクアラルンプールのスーパーでアルコールを販売しているブース。欧米人向けにワインの種類が多く、焼酎や日本酒はほとんどありません。
あったとしても、値が張るでしょう。飲んべえには辛いかも。
そして、夜の歓楽街が見当たりません。
その点はタイやフィリピンとは全く違うでしょう。
永住権に近いMM2Hビザ
娘は就労ビザを持っています。
会社側で費用を負担してくれました。
そのときに言われたのは「申請に20万円以上かかるので、3年間は最低でも働くこと」という条件。
私はホームシックですぐ帰国するだろうと思いました。
ところが、娘は南国のゆったりした雰囲気がすっかり気に入ってしまい、「日本には帰りたくない、ずっとこっちで暮らしたい」と。
私たちは当惑。
だって、ゆくゆくは娘に婿を取って同居したいという願望を隠し持っているから。
しかし、我が子を『墓守娘』にして、老いてから憎まれるというのは避けたいので、婿を取って同居はあきらめましょう。
子どもの自立を見守り、応援しています。
MM2ビザの条件
たとえばの話です。
もしも私たちが仕事をリタイアして、娘がいるマレーシアに移住するとなると、ビザはどうなるのでしょう。
マレーシアでは外国人の移住をうながすため、10年の長期ビザを発行。
それがMM2ビザ。
でも、条件があります。
- 月額1万リンギット(約30万円)の収入証明が必要
- 35万リンギット(約1050万円)の財産証明が必要
- その後15万リンギット(約450万円)をマレーシアの銀行に定期預金することが条件。
- 取得1年後に医療費、家の購入、子供の教育費、車の購などを目的に5万リンギット(約150万円)を引き出し可能。
※1リンギット=30円(2017年4月の現時点)
今後、条件は変わる可能性があります。
35万リンギットの財産証明と450万円をマレーシアの銀行に預けるということは、やはり経済的に余裕がなければ、海外移住はできませんね。
マレーシアは、お金持ちを自国に呼び寄せて投資をしてほしいに違いありません。
銀行の利回りは、約3パーセントと高く、まとまった金額を預けるとけっこう殖やすことも可能だとか。
投資は可能ですが、MM2ビザで就労はできませんので、注意が必要。
リタイヤ世代の移住メリット
移住先として人気ナンバー1のマレーシア。私が思うメリットはこうです。
- 月々18~20万円ほどの年金で、プール付コンドミニアムに暮らすことができる。(日本人が割と多く住んでいるエリアで、月々の家賃が52,000~6万円くらいとした場合)
- テレビで日本のNHK放送を見ることができる。
- 都市部の治安は良い。警備員がたくさん配置されている。
- パンが安い。日本で50円くらい~。
- 車を持っていなくても、スマホアプリでタクシーを予約して配車してくれる。タクシー代や高速バスの運賃は安い。
- 医療水準も高いらしい。
デメリット
リスクも含めたデメリットもあります。
- 日本の生鮮食品は価格が高く、納豆は冷凍されて売っている
- 英語が話せないと何かと不便で、困ることが多い。
- 夜、出歩くことは避けたほうが良い。
- 都市部以外では、外国人が誘拐される事件が過去に起きている。
- クアラルンプール市内でもスラムのような地域は危険
- イスラム教の国なので、テロの心配が全くないというわけではない。
まとめ
子ども達がプレゼントしてくれた旅でした。
下の子が空港などの手続きのため同行してくれたため、言葉も大丈夫だったのです。
お腹を下すことなく、楽しくマレーシアを訪問し帰国。
のんびりとした南国マレーシアは人件費が安いのでしょう。娘が生活しているコンドミニアムには警備員が何名も配置されていました。
ショッピングモールにもたくさんの警備員がいて、治安は良い感じです。
メイドやベビーシッターを雇うのも普通のようです。
定年後 に夫婦で移住するケースをよく聞きます。
暮らしやすさナンバー1なのでしょう。
経済格差が大きく、富裕層と庶民ではかなり差がありますが、若い世代の人口ボリュームが厚く、活気ある国です。
これからもっと発展するに違いありませんね。
この記事は貯め代が感じたままのマレーシア情報です。海外移住をお考えの方は参考程度にとどめて、さらに情報を収集してください。
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