2019/03/28更新しました。
電話が突然に、わが家にかかってきたのは2カ月前でした。
「お宅の地域をいま回っていて、不用品を買い取ってるんすよ。着物や貴金属など高額査定しているから、お宅へ伺ってもいいすかね~」
私はすぐ断わって受話器を置きました。不愉快のひと言です。
それは若い男性の声で、いかにも怪しげな口調だったから。
全国で50代以降の女性を狙った『押し買い』の被害が広がっています。撃退する方法を紹介します。
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電話でアポイント
私がその電話を警戒したのは、東北の片田舎ではめったに耳にしない関西弁を話す男性だったからという理由があります。
誤解のないようにつけ加えると、関西弁がどうのこうのではなく、電話の男性の口ぶりがまじめなサラリーマンなどではなく、裏稼業を感じせたのでした。
女の直感です。
そして、買い取り業者を装い、家にある金目のものをごっそり持って行く記事を読んだことがあるので、電話を即座に切ったのです。
悪徳業者でも電話でアポイントを取ることが大半。
それは電話でアポイントを取り、許諾を得てお客の家を訪問するのは、合法となるからです。
アポ電詐欺には、とくに注意が必要です。
殺人事件も発生しました。
巧妙化する手口
9月14日のテレビ朝日系「羽鳥モーニングショー」を見て、「押し買い」の手口が巧妙化していることを知りました。
「不要の靴がありませんか?恵まれない発展途上国の人たちのために活動しています」
そんな善意の言葉を信用した被害者の家に、男性がやって来ました。
夜の7時、玄関先で靴を見せると、男性は「腕時計や指輪はないの?」と。
「ないですよ」と60代の女性が断っても、男性は居座り続けます。
態度を豹変させた男に、被害者は怖くて仕方がありません。
2時間も粘られ、「見るだけでいいので」の声に根負けし、大切な貴金属を出すと、男性はさっと取り上げて、わずかなお金を置いて出て行きました。
購入額30万以上の指輪やネックレスでも、買い叩かれて数千円だったそうです。
「見るだけ」は悪徳業者の決まり文句
クーリングオフ行政書士事務所代表の吉田安之さんが、「押し買い」について解説しました。
長時間の粘りと「見るだけ」は悪徳業者の決まり文句!とのこと。
そして、発展途上国のためという善意のほか、お得感をあおる言葉で釣ろうとします。
- 「医療行為に使うためにプラチナが必要」などと言い、 社会貢献を訴える
- 「さっきのお宅では指輪の空箱を800円で買い取りました」と、作り話で期待を抱かせる
- 「高価なモノを査定しないとクビになってしまう」と泣き落とし。
- 「今だけキャンペーン」の期間限定と、お得感を演出。
口達者な相手のペースに巻き込まれないことが大切です。
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撃退するには?
電話の時点できっぱり断ることが、最もトラブルを回避できます。
しかし、もし家に来てしまったら……
相手は騙しのプロですから、話術が巧みです。
そして、独りで家にいる女性を狙っています。
ダンナさんがいるのなら、同席してもらうのは効果的でしょう。
兄や弟でもいい、男性と一緒に応対したほうが、トラブル回避となります。
消費者も智恵と知識を付けて、財産を守ることです。
服の査定の約束なのに、「貴金属も見せて下さい」は違法です。
消費者庁に相談するのは、解決につながる道筋となるでしょう。
そして、相手に「古物商の許可番号」を聞くのも有効です。
リサイクルや買い取り業者の仕事をするとき必要なのが、古物商の許可で番号は固有となるから。
業者を特定することができるのが、古物商の許可番号なのです。
尚、サムネイル画像は無料素材から借りた写真で、私物の指輪ではありません。
まとめ
知らない人からの電話を取らない、電話を取っても断る、玄関を開けないなど、トラブルを回避できるポイントがあります。
家に上げてしまったら、相手のペースに巻き込まれないで、強気で追い返す。
優しい人には難しいことかもしれませんが、一度騙されたらカモリストが出回り、何度でも悪徳業者に狙われる可能性があります。
強気できっぱり断りましょう!
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