生命保険は安心料だと、よく言われます。
私の夫は、35年以上にもわたり定期付き終身保険を掛けてきました。子どもが小さかったときは死亡時に3000万円も下りる定期部分を付けたこともあります。
けれど、子どもが就職した時点ではずし、現在は終身保険と医療保険で年12万ほどの掛金。そこで悩むのは1年後に夫が60歳を迎えると、いきなり医療保険料が倍になること。
そんな時『一生安心にだまされるな!医療保険はすぐやめなさい』内藤眞弓さんの本を読みました。
著者がアツく語る医療保険のメリット、デメリットを紹介します。
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医療保険は入院したケースに手厚い
たいていの人は、年をとるほど病気がちになります。ふたりに1人の割合でガンにかかるというし、心疾患や脳こうそくも怖い。
私の伯母は2017年1月に脳こうそくで倒れて、4ヵ月間ほど入院しました。120日です。
医療保険は入院日数に対応して給付金がでるので、伯母のように思いがけず大病したときは、頼りになるでしょう。
- 医療保険のメリットは、予期せぬ病気のため入院したとき、安心であること。
- 手術を受けたときも給付金がでるため、支払いの助けになること。
シニアだけでなく、若い世代の多くの方も医療保険に入っていますね。それは病気になると、医療費のほか仕事を休むことによる減給など不安があるからにほかなりません。
『医療保険はやめなさい』の本に書いてあること
本当に困ったときは役に立たない
- 30年間保険料を払い続けても、もらえるときはほんの少し
- 通院中は医療保険からお金が出ない
- 家を買って貯金ができず、でも老後が不安だから月に5万円も払っているなど、悩むケースが少なくない
- リハビリの費用は、民間の医療保険だと支給されない
- 保障をたくさんつけると、掛金を多く払うことになって資産形成が難しくなる
そんな実例が載っています。
デメリットの代表事例といえるでしょう。
わが家も1500万円以上を生保に支払っています。住宅ローンと生保と教育のトリプルで、家計はとても苦しいものでした。
医療保険ですが、夫は高血圧と中性脂肪に引っ掛かって、別な保険会社に乗り換えると、加入できない可能性があります。
「誰でも入れます」と、高らかにCMで流す医療保険の会社がありますが、加入はできても、いざというとき保障がきかないという話も聞いています。
それで、別の生保に乗り換えることをためらっていました。
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リタイア準備期に勧誘される「一生安心」の罠
著者は「老後の自由を手に入れるためにも、保険はもうやなさい」と説きます。
将来の不安や万が一に備えて入る保険ですが、過剰になると将来の金銭的な自由を奪ってしまうと言うのです。
『一生安心にだまされるな!医療保険はすぐやめなさい』
内藤眞弓著・ダイヤモンド社
著者はさらに教育費が終わり、定年が見えてきたリタイア準備期に、勧誘される保険に注意をと、呼びかけていました。
それは日本人の平均寿命が83歳ですが、できるだけ健康で過ごすには、ある程度の金銭的なゆとりが必要だから。
保険貧乏になって、食事が乏しくなったり、家族との楽しい時間を削ったりすることがないように。
入院しても、公的な国保などの高額療養費を申請すれば、べらぼうな医療費にならないと解説しています。
150万円の貯金がないなら、つなぎで加入するはOK
リスクヘッジの一つの手段である保険にお金を掛け過ぎると、資産形成が難しくなる。
150万円の貯金があれば、医療保険の代わりになると著者は力説。
150万円の貯金がない人は、「つなぎ」として医療保険に加入すると、安心とのこと。
著者の本に、私は深くうなずきました。
なぜなら、わが家は資産形成がまったくできていないからです。
夫婦ふたり暮らしなら、150万円×2で計算して300万円あれば、医療保険を考えなくていいのかもしれません。
保険は、大勢の損する人たちがいて成り立つ、不幸の宝くじだと聞いたことがありました。
じょうずに掛けて、後悔をしないようにしたいものです。
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