知り合いの未亡人・息子さんが、自死された話を耳にしました。
聞いたとき呆然として私は「まさか……」と絶句。
70代後半の未亡人にとって、頼りになる息子さんだったのです。
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離婚と住宅ローン
息子さんは実家を離れて、結婚した妻の親御さんと同居していました。
奥さんの実家を建て直して、息子さんは住宅ローンを組んでいたのです。
それから10数年後に、思わぬトラブルに。
- 彼が亡き義母の画材を半分くらい処分したことから、義父が立腹
- いつまでも画材のことを責められ、彼は家に居づらくなった
- 妻は父親を選び、彼とは離婚
亡き義母は絵が趣味なため、画材が家を占領。
その遺品整理が、衝突の原因になりました。
私はそのことを未亡人の口から聞いたとき、こう尋ねたのです。
「住宅ローンはどうするのでしょう?
離婚しても支払いが続くのではないのですか?」と。
未亡人は「いくら実の息子でも、お金のことは聞きにくい。
それに息子は勤務先がしっかりしているから、大丈夫だと思うのよ」と、話していたのです。
それが今から5年ほど前。
息子さんはその後、仕事に邁進していたはず……。
それなのに、今年の梅雨のころに亡くなってしまったという話を、私は先日、耳にしたのです。
びっくりして、声が出ませんでした。
50歳の若さですから。
まじめで優しい人
ここ何年も未亡人とはお目に掛かる機会が、ぐんと減りました。
コロナ禍であるし、前々から未亡人がうつ病だったので、家から出なくなったことが理由です。
未亡人のうつ病は、だんなさんを介護しているときに発症。
症状がひどくなると、買い物に出ることができず、料理もできずに、ひたすら椅子に座り、ふさぎこむ。
食欲が落ちて、未亡人はげっそり。
未亡人はまじめで優しい人です。
そして息子さんは、未亡人によく似た性格でした。
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先立つ不孝
息子さんのFacebookリツイートを見て、メッセージを伝えたことがあります。
「その節はお世話になり、ありがとうございました。
お母様のご体調はいかがですか?」
そうしたらすぐに「母は膝の手術をし、やっと歩けるようになりました。いつも気に掛けて下さり、ありがとう」と、返信が。
そのやりとりから1ヶ月後くらいに、自ら命を絶たれたようでした。
未亡人はショックを受けて、泣き暮らしているでしょう。
親より先に死なないでほしかった。
先立つ不孝は、老いた親には何よりの衝撃ですから。
まとめ
離婚しなければ、彼はまだ生きていたのではないか。
そんな気がします。
その離婚の主な原因は、断捨離。
自分が住宅ローンを組んで建てた家に、置きっぱなしだった亡き義母の大量な遺品を整理したことから、義父と衝突したのです。
娘婿より、義父には遺品が大切だったのでしょう。
残念でなりません。
ご冥福をお祈りし、手を合わせます。
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