米不足が今も続いています。
減反政策で大豆など、ほかの作物に転換すれば補助金をばらまいてきた日本国。
農林中金の巨額損失など米騒動の理由と、解消される時期を考察します。
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耕地面積は?
田の耕地面積は235万2,000haで、前年に比べ1万4,000ha(0.6%)減少した。
昭和36年(1961)が田畑の面積が608,6万㌶で、最大値でした。
耕地面積は令和4年で、432.5万㌶に減少。
敗戦からの復興をめざし、国民が力を合わせて、工業化へ邁進した時代。
特に東海地方の農村が工場地帯へ変貌していきます。
田んぼの面積は緩やかに見えるけれど、実際はもっと減っているはず。
理由は農家の高齢化。
年金を受給しながら、細々と農業を続けてきた団塊世代が廃業しています。
地方の農地は放棄され、荒れ放題の現状ですから。
農林中金の巨額損失
あまり報道されていないけれど、農林中金は債権の依存度が高かったため、世界が株高で沸いた時期に、巨額の損失を出しました。
農林中央金庫は、JA(農協)、JF(漁協)、JForest(森組)などの農林水産業者の協同組織により設立された金融機関です。
その損失の額は!
農林中央金庫が外国債券の運用の失敗で巨額の損失の計上を迫られ、来年3月期の最終赤字が1兆5000億円規模に拡大する可能性があることについて、坂本農林水産大臣は、金融庁と連携しながら経営状況を注視していく考えを示す一方、経営責任については言及を避けました。
農林中金 最終赤字1.5兆円規模 農相「金融庁と連携 経営注視」 | NHK | 農林水産省
最終赤字が1兆5000億円越え。
「この巨額損失を農業者に負わせるのかな」と、怖れおののく人もいます。
肥料や農業資材が高騰し、採算割れが続く小規模な農家。
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日本の米を輸出できないの?
減反政策はGHQ・アメリカの意向だったというコラムを読みました。
アメリカで生産される余剰分・小麦の消費拡大のため、パンを日本人の主食にしたかったのでしょうか。
敗戦国ですが、日本人にとってコメが生命線です。
では、田んぼを復活させ、多く米を作って、余った分を海外へ輸出すれば儲けられるのではないか?
日本のお米は品質が上質で、価格は高め。
お金持ち向けになるはずです。
- 世界の富の大半を超富裕層が握る
- 地球上の6人に1人が極度の貧困状態
日本人ですら「高い」と感じるお米を、海外の一般民衆が買えるか。
その問題がありますね。
一方でコメの輸出大国インドは、輸出規制をかけるようになりました。
世界のコメ輸出量(約5,500万トン)のうち、インドは約4割(約2,000万トン)を占め、世界一の輸出国。
〇 インドの輸出量は、主要輸出国(タイ、ベトナム、パキスタン)の合計量に匹敵。
〇 インドの輸出先は170か国以上に及び、隣国のバングラデシュやネパール等への輸出が上位。
インドは2022年に雨不足でコメの生産量が落ち、砕け米の輸出を禁止し、精米も輸出規制。
砕け米は日本だと飼料に回ることが多いのですが、穀物を生産できない国にとって、飢餓を救う食べ物です。
ロシアも自国優先で、米の輸出を2023年末まで禁止。
地球上の貧しい人々は、お米を食べることが困難になっています。
お米の収量
去年は猛暑でしたが、そこそこお米を収穫できました。
温暖化のため、コメの産地は北日本に移行。
日本人が食べるコメは、2024年産も十分に確保できる!
なので、9月末には米騒動は収まるでしょう。
年々、減反政策により収量は減っていますが、令和の米騒動は複合的な事情が、絡み合ったせいに違いありません。
食が「資本主義的食料システム」に絡め取られて、農業と結びつかない。
コメより、コオロギや培養肉を食え!
それが強欲な資本主義の正体です。
世界で最初に飢えるのは日本 食の安全保障をどう守るか (講談社+α新書) [ 鈴木 宣弘 ]
儲かる農業、儲かる食品産業、儲かる飲食業のための政策しかないので、食の安全がないがしろにされているのですね。
私はグルテンフリーのためパン食をやめて、3食ごはん生活です。
まとめ
農業を子どもに継がせられず、農村から人財が流出して久しい。
国はもっと将来を見据えて、食糧の安定を考えてほしいです。
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