正社員でも年収が上がらず、インフレのため暮らしが厳しい。
住宅ローンや教育費の高騰により、ウーバーイーツなど副業で稼ぎたい。
おじさんの副業について若月澪子著「副業おじさん 傷だらけの俺たちに明日はあるか」感想をお伝えします。
スポンサーリンク
本業で稼げない
日本は30年も年収が上がらない国。
中高年になれば、役職定年などで手取りが月20万円を切ることも。
これでは暮らしていけませんが、いわゆるおじさんは低賃金の労働市場において、競争力がないそうです。
この本は様々な副業にチャレンジし、奮闘する中高年男性のリアルを描く問題作。
- アルミ缶回収、
- デリヘル送迎
- ラブホ清掃
- 極寒の冷凍倉庫勤務
- スタバのバリスタなどなど
少しでも収入を得たいというおじさんの切実な姿に胸が詰まるのですね。
家族には内緒
なんとサラリーマンの傍らに、副業に励むおじさんたちの多くが、家族に内緒。
「ホワイトカラーなのに、バイトをしているなんて、子どもには知られたくない」
弱みを見せずに戦い続けるのは、生き辛さにつながりますね。
副業おじさん 傷だらけの俺たちに明日はあるか [ 若月澪子 ]
食品倉庫で凍えるような冷気のなかで働いたり、ホームレスと戦いながら空き缶を回収したりするとは、裏金議員に爪の垢を煎じたい。
スポンサーリンク
稼げる副業とは?
副業バイトを経験したホワイトカラーおじさんが、「もう絶対にやりたくない」というのが、食品工場だとか。
理由はベルトコンベアが早すぎるのと、延々と同じ作業で一瞬も気が抜けないから。
過去にはベルコンベアーに巻き込まれ、死亡事故も発生。
時給1400円以上とはいえ、命がけの工場バイトです。
本書には製薬会社の仕事を46歳で辞め、Amazonの配達員となった男性のケースも載っています。
荷物を1コ運んで150円の儲けだが、1日1万7千円を稼ぐには100コ以上、配達しなくてはならない。
- ガソリン代は自腹で、月に5万円のコスト
- 配達用に中古の車を購入
- 個人事業主のため社会保険料が重い
フリーランサーになると、国民健康保険料や国民年金を納めるお金は、ほんと多額です。
しかも老後に受け取られる年金はごくわずかですから、退職は慎重に!
まとめ
『副業おじさん』の本には、リーマンショックで給料が半減し、家族を支えるため、昼はサラリーマン、夜は副業のダブルワークを12年も続けたお父さんの話も。
物流倉庫や喫茶店のモーニングの仕込み、内装工事と副業で働き、最後は内装工事の職人として独立したというのですよ。
働いてお金を得ることの大変さと大切さを気づかせてくれる1冊です。
スポンサーリンク