夫婦で家の中にいる時間が長くなると、大なり小なり感情のすれ違いが生じませんか。
生活の共有スペースであるダイニングや居間に夫がいると、ストレスを感じる妻は多いです。
人工知能の研究者・黒川伊保子さんの本「定年夫婦のトリセツ」は、男女の脳の違いを解き明かして、どうしたら和やかな日常を送ることができるかをアドバイス。
本の感想をお伝えします。
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共感を欲する女性
著者の黒川伊保子さんは、『妻のトリセツ』でヒットを飛ばした人工知能の研究者です。
人間にもトリセツが必要というのは、斬新ですね。
さて、女性はおしゃべりが好きで、話し相手が欲しい生き物。
相手が共感してくれるだけで、ストレスが軽減されます。
例えば、会社のお局様から理由もなく、いじわるをされたとき、
「そうね、わかるわ。あなたの辛い気持ちが」
女友達からそう声を掛けられたら、苦しみが半減されるのが女性の感じ方です。
ところが夫に話しても、共感するどころか、
「君に落ち度があったんだよ。だって、家事をしても、いつだってミスが多いから」などと、逆に責められるような言い方をされたら、どうでしょうか。
妻は二度と、夫に心を開こうとしないかもしれません。
なぜなら、話すだけムダだし、傷口に塩をすりこまれたように、余計なダメージを受けるからです。
ところが、こんなことを言う夫に、悪気がないとしたら?
夫はイヤミでなく、妻にも非があるのではないかと、冷静に言っただけという可能性があるのです。
感情がすれちがうのはなぜ?
なぜ、夫は妻の気持ちをくみとってくれないのか。
本書『定年夫婦のトリセツ』では、男性脳が理論的に正解をみちびくことや、正義にこだわりやすい点をあげています。
- 男性脳とは男性的な役割をする脳の働きで、幼い者に危険が迫ったとき、男の目は野獣などに向けられ、防御しようとする
- 女性脳は、幼い者に危険が迫ると、とっさにその子どもを抱き上げたり、かばおうとしたりして、子どもから目を離さない
大昔から、男女はペアとして幼い者を守り、自分たちの遺伝子を未来へつなごうと必死だったのでしょう。
つまり、男女は逆の考えと行動を起こして、生命を維持してきた。
しかし、男性だからといって、男性脳という訳でありません。
男性でも女性脳の方がいるし、女性でも男性脳が強い場合もある。
ペアはふたりそろって、能力を発揮できます。
そういうことを踏まえると、日常生活で意見が合わないのも当然ですね。
面白いことに、夫婦は真反対なものである。
夫が女性脳の場合、妻は男性脳であるケースがほとんどだ。
夫婦のトリセツ23ページ
黒川伊保子さんは1959年、長野県生まれ
脳科学者であり、人工知能の研究者です。
共感力を身につける
夫が妻の機嫌を損なわずに、円満に暮らすコツがあります。
相手の気持ちを推しはかってみましょう。
- 「嫌な思いをさせたね、ごめんね」
- 「気がつかなくて、ごめんね」
- 「心細い思いをさせたね」
企業戦士だった男性は、とかく威張りがちで、思いやりがなく、命令口調ですが、もし奥様と円満に過ごしたいのなら、上記の3つの言葉を掛けると良いでしょう。
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夫には理路整然と話す
そして、妻はだらだらと要点を得ない話は極力、避けること。
「あなた、お母様の七回忌について話があるの。ポイントは3つ、いつやるか、どこでやるか、誰を呼ぶか」
テーマを述べ、ポイントの数をあらかじめ伝えると、男性脳は俄然スムーズに動き出す。
参照元:定年夫婦のトリセツ51ページ
なるほどねえと感じませんか?
家庭内で、ポイントを抑えて報告や相談を、私はしたことがなかったので、とても勉強になりました。
「定年夫婦のトリセツ」によると、夫は妻が急に思い立って外出の支度を始めると、不安を覚えるそうです。
「どこへ出かけるんだ?」
「何時に帰るのか?」
「おれの飯はどうするんだ?」
いちいち答えるなんて正直、面倒くさい!!
自分の食事くらい、たまには自分で支度すればいいのにと、怒りをおぼえますね。
この場合の解決法は、やはり事前に夫に報告しておくことです。
定年後の夫は、子どもが母親を慕うように、もはや妻なしには生きていけないそうですから(@@;)
まとめ
夫婦げんかをして1週間、口をきかないことはわが家にもありました。
男性と女性では、考え方も行動も違うのだということを、脳科学の観点でわかりやすく解説した「定年夫婦のトリセツ」から知りました。
若い世代の夫婦が読んでも役立つ内容です。
夫婦で互いを思いやり、毎日をなごやかに過ごしましょう。
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