年末年始の休暇に入って帰省で移動中、あるいは自宅で巣ごもりされる方が多いでしょう。
私は巣ごもり派。
年末年始にじっくり読みたいオススメの本を3冊、紹介します。
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ソ連兵へ差し出された娘たち
2022年はロシアによるウクライナ侵攻が起きて、世界が大混乱。
爆撃を受けて、多くの一般人が死傷するなんて、言葉がありません。
そんな今年「ソ連兵に差し出された娘たち」を読んで、戦争は弱い立場の女性を蹂躙するのだと改めて思いました。
終戦時、満州からの帰還に際してのノンフィクションです。
満蒙開拓移民
1931年の満州事変から、日本国は中国・満州への移住を推進。
国策だったので、地方の村々は必死に農民を説き伏せて、満州へ送り出します。
「広い農地が手に入り、豊かな生活が待っている」
国を信じて海を渡った青年や家族は、27万人。
昭和恐慌と冷害による凶作で、地方の農家は疲弊していたのです。
中国へ到着すると、現地の人達が「土地を奪わないで」と泣いて懇願。
しかし強制的に立ち退かせて、日本人が入植しました。
敗戦で追われる立場に
敗戦となり、満蒙開拓団の移住者は日本に帰国することに。
関東軍は自分たちだけ先に逃げてします。
そこに日本と結んでいた条約を一方的に破り、ソ連が参戦。
ソ連兵が満州へ攻めてきます。
強奪・強姦・殺人が繰り返され、集団自決する人も多かった。
男性たちは拉致されて、シベリア送り。
そんな辛い境遇に、岐阜県から送り出された黒川開拓団は、中国の夜盗から守ってもらうために、未婚の女性たちをソ連兵に差し出す。
10代の妹を守ろうとして、姉が何回も性暴力を受けるケースも。
親がいなかったり、弱い立場の家の娘たちが強制的に差し出されたのです。
「開高健ノンフィクション」や本屋大賞など、数々の受賞に輝く渾身ノンフィクション。
実は娘たちは引き揚げてからも、辛い目に遭いました。
なんと開拓団長など有力者が「ロスケに身を任せた」と、言いたい放題。
侮辱され、セカンドレイプの被害に遭ってしまうのです。
戦後から70年以上を経ていますが、生々しく胸に迫ります。
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戦争は女の顔をしていない
ノーベル賞作家による「戦争は女の顔をしていない」
ソ連軍の狙撃兵や飯ごう係として、従軍した女性たちの証言集。
洗濯係は全ての手の指の爪が、強い薬剤でなくなるほど酷使されたとか。
戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫) [ スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ ]
青春を戦争に捧げて、なんとか幸福を掴んだ人もいれば、心身に傷を負う人も。
著者が長い年月をかけて取材。
ソ連の女性兵士は、衝撃です。
年金5万円
10万部のベストセラーに輝く紫苑さんの「71歳、年金月5万円あるもので工夫する楽しい節約生活」
暮らしに役立つ節約技と、シングルマザーとして生きてこられた芯の強さに、励まされる1冊です。
婦人公論のコラムなどで大活躍。
2023年も暮らしのダウンサイジングは必須です。
明るい節約生活が、読んで楽しい。
感想
年末年始のテレビは空騒ぎが目につくので、本を読むと新しい世界に浸れますね。
2022年に読んで印象深い3冊をご紹介。
日本が戦争に巻き込まれないようにと、初詣に祈願したいです。
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