(2019/09/01更新しました)
高額な買い物をしていなくても、家計が赤字になることがあります。税金や年金、教育費に住宅ローン、水道や電気料金……。
息をしているだけでもお金がかかるものだと、私はため息をついたものです。
そんな私はあるとき友人とおしゃべりして、彼女の金銭感覚の堅実なことに感心しました。
金運に恵まれる友人と、いつも支払いに四苦八苦の私。
この差って、何でしょう?
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親の金銭感覚が子に及ぼす影響
友人は私よりも少し年下で、バブル期に大学を終えて教員になりました。
「バブルの頃は金融機関に勤める同級生が多くて、公務員は人気がありませんでしたよ」と、彼女。
ご主人は地元の名士で、彼女は40歳を機に教員を辞めます。姑が認知症になったため介護を担い、その後は施設に入所。
現在はお子さんたちが受験のため、サポートをしています。
ステキな洋風の家を建てましたが、とっくに住宅ローンを完済。お金にゆとりのある人は表情が穏やかで、私は彼女といると、ほのぼのとした安らぎを覚えます。
質実な家庭で育った友人
彼女のお父さんは警察官でした。
お母さんは専業主婦で、夕食のときお父さんがたしなむ晩酌の御燗(おかん)を運ぶのが、子どものときの彼女の役目。
「昔の公務員は安月給だったから、母はやりくり上手でしたね。暮らしはつつましく、借金はしないのが家訓。そのせいか、私もあまりモノを買わないし、欲しくないの」
え~!
貯め代はその当時はまだシンプルライフを実践する前だったので、欲しいモノだらけでした。
着物が好きで好きで……。
父は浪費家の借金王
一方、貯め代の実父は商売人でした。
羽振りが良いときは高級車を乗り回し、仕事仲間にごちそうするのが趣味。あればあるだけ使い、貯金はしません。
事業をつぶし夜逃げして一家離散したのは、私が小学2年のとき。
その後は名古屋の自動車工場で働き、借金を返して再起を図りました。
悪運があるのか、また盛り返して羽振りが良くなったけれど、晩年はパチンコ依存というジェットコースターのような歳月を送ります。
金銭感覚は親子で似るという恐怖
ところで、このごろ貧困の連鎖が話題になります。親が貧乏だったり経済破綻をと、子どもも貧困から這い上がることが難しいという説です。
たしかに一理あるでしょう。
「明日は明日の風が吹くさ、宵越しの金は持たずに、使い切ろうぜ」
こういうノリで生きる親を見て育つのですから、貯金という意識に向かいません。
行き当たりばったりで、お金を使う習慣になってしまうのです。
お金の貸し借りで本心がわかる
それでも私は結婚する前、運転免許を取得するためにお金を貯めました。当時は父の事業を手伝っていたため、薄給。
30年以上前ですが、父は私に月に3万円しかくれません。仕事のほかに女中のように家事全般をこなしても、父にすれば食費や部屋代を差し引いての金額で妥当と考えていたのでしょう。
その乏しい中から貯金をして教習所に行こうとしたら、「すぐに返すから貸してくれ」と。
私は父を信用して、15万円を渡したのです。
ところがなかなか返してくれません。催促すると、逆に叱られる始末でした。
でも、経営は安定して、父はレジの売り上げをわし掴みにして毎夜、出かけます。
私はそのとき父がキライになると同時に、父の金銭感覚がとても悲しかった。
結局、そのことから私の父に対する信頼度が、一気になくなったのです。
肉親でもお金が絡むと、その人の本性がわかるものです。
そんな父に私は顔立ちや性格が、自分でも嫌になるほど似ていました。
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人並みの生活をするために
友人は堅実な家庭に育ち、経済感覚や社会性に優れているのですから、雪だるま式にお金が殖えてゆくタイプに違いありません。
一方の私は、人並みの生活をするのもままなりませんでした。
この違いは何でしょう?
子どもの頃から身に沁みついた暮らし方ではないでしょうか。
そのことに気づいて、マイナスからの出発なんだと自覚してから、私は少し気持ちが楽に。
いまも家計はギリギリですが、住宅ローンのゴールが見えてきたので、完済後のライフプランを考えているところです。
まとめ
若いときから予算を立てて計画的にお金を使うと、私のように苦労しないで済みます。もしも親や祖父の代から借金と縁が切れない暮らしぶりなら、まずは経済感覚の連鎖を断ち切ることが大切。
お金のトラブルはストレスの元凶ですから、【買わない】というのも選択肢のひとつです。
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