5歳の子どもが餓死した事件に関し、ママ友から洗脳されてお金を搾取されるなんて、母親は正常な判断ができなかったのかな? という言う意見があります。
ですが、私も長くマインドコントロールされた経験があり、とても人ごとだと思えません。
私の場合は、父と継母による洗脳と搾取でした。
高校生だった娘の言葉で、目が醒めた体験をお伝えします。
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体罰
4歳のとき両親が離婚して、実母は私を置いて、ひとり実家へ帰りました。
私は父親と継母の家で、育ちます。
4歳のときに弟が、11歳のとき妹が生まれると、小学校5年生だった私は遊びに行くことを禁じられ、妹の子守と家事を命じられることに。
継母は、私にはたいへん厳しい人でした。
「茶碗を洗わせても、ろくにできない」
「風呂に入れても脂ぎった体をして、なんて汚い娘だろう」
父は継母の言うことを鵜呑みにして、体罰を加えるので、私は親を怖れて口答えはしませんでした。
親戚のだれもが見て見ぬふりをして、「親の言うことを聞くしかないよ。あんたは実のお母さんに置いて行かれたから」と、なだめるくらい。
そのころは子にたいして、虐待の概念がありません。
親は絶対の存在。
親のことを悪く言う子どもは、人間として最低とされました。
子どもは親に尽くすものだと、私は徹底的に躾けられていたのです。
解けない洗脳
ところで私は高校を卒業しても、家を出ることができませんでした。
受験に失敗し、家業を手伝うことになり、1982年から1987年まで、月々2万~3万円のこづかいで、家事全般と家業に従事。
外出は許されず、息が詰まりそうな日々。
親は、まだ小学生の妹を私に押しつけて、ふたりで出かけて深夜まで帰らないことがよくありました。
パチンコが大好きな父と継母です。
やっと家を出ることができたのは、結婚のとき。
当時としては中程度の規模のホテルでの披露宴を開催しました。
そして親戚の手前、婚礼タンスや着物を支度してくれました。
父と継母にとって、「私たちはこんなに立派に子育てをしました」と、見せたかったのでしょう。
実は継母は、父方の祖父母と兄弟たちに正妻として認められなかった事情があります。
妻子ある男性と知っていながら寝取って妻になったため、妾のように低く見られていたのです。
なので、父方の兄弟や妹が結婚しても、その祝いの席に一度も呼ばれたことがなく、継母は唇を噛んでいました。
そんな 継母はなんと自分の老母から借金をしても、私の嫁入り支度を豪華にしてくれました。
亡き祖母には感謝しかありません。
父と継母は結局、一銭も返さなかったからです。
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娘の一言
父と継母は事業がうまく回っても、浪費三昧。
祖母がお金を融通しているうちは何とかなっても、祖母が亡くなり、遺産も使い果たすと、ふたりは焦るように。
あるとき、私に270万円を肩代わりしろと要請がきましたが、子どもの教育費がかかる時期ですから、「はい」とは言えません。
父に電話で恫喝され、それを聞いていた高校生の長女が、がっくり肩を落とした私に、言いました。
「なんで、そんなにビクビクしているの?」
「自分の親がそんなに怖いの?」
「いつものお母さんと全然違うよ」
私はその時、初めて自分が怖じ気づいていることを知りました。
恐怖にがんじがらめになって、肩代わりを何て夫に切り出したらよいのか、悩んでいたのです。
度重なる催促に、貯金を吐き出そうと思い詰めていました。
そのとき私は40歳。
その年になるまで、親がとても怖ろしかった。
そして、長女に指摘されるまで、気づくことができませんでした。
娘の言葉で、マインドコントロールされていたことを知ることができました。
夫からは、「お前は馬鹿だから、親の言うがままになるんだ」と。
夫は私の父と継母の金遣いの荒さに、呆れていたのです。
都合のよい子ども
洗脳が解けはじめると、親のこれまでの行動や言動がひとつひとつ思い出されました。
父は私が20歳くらいのとき、強くこう言ったものです。
「何を考えているんだ!
お前はなにも考えなくて良い。
親の言うとおりにしていればいいんだ」
父は、私が意思を持つことを嫌いました。
そして、友人と親しくすることも許しません。
当時は携帯電話がなく、連絡を取るために家電を使用したのですが、いちいち許可を得なくては、同性の友達と話すこともできませんでした。
不便とは思いましたが、当時の私はそれが「ふつう」と思い込まされていたのです。
親にとってタダ同然で働く、都合の良い子ども。
それが私の正体。
退職金代わりに、婚礼タンスを揃えてもらいましたが、結納金が夫側から渡っているので、帳消しになると今では感じています。
びくびくした態度
さて、会社組織や仲間内でも「びくびくした態度の人」は支配欲の強い人にしたら、獲物にほかなりません。
迷える子羊は、自分から身を差し出している。
モラハラにも遭いやすくなるでしょう。
毅然として、自分で決断することが大切です。
報復
相手の言うことを聞かなかったら、報復されるのではないか?
そういう心配をなさる方がいます。
はい、刺し違えるほどの覚悟が要ると思います。
私の場合は親戚中へ、悪口をてんこ盛りで吹聴されました。
「育ててやったのに、恩を一つも返さない」
それは事実なので、反論しません。
家に火を付けられたり、いきなり殴られたりという実害はないので、放置しましたよ。
殺人事件の5割近くが、肉親同士の日本ですから、私のケースはまだ良いケースでしょう。
親族がいきなり鎌で襲いかかる事例が、過去にいくつも発生。
憎悪って、怖ろしい。
そういうことを考えると、57歳まで生きてきた私は運が強いと感じています。
まとめ
ママ友の言うままにお金を出すなんて、おかしいよね。
そういう意見がたくさんあります。
マインドコントロールされると、恐怖で気持ちがいっぱい、いっぱい。
何も考えられない。
だれにも相談できなくなります。
孤立化させられることが、ほとんどなのです。
娘の言葉で目が醒めた私の体験をお伝えしました。
親のことを悪くいうなんて……という意見も当然あるでしょう。
あなたは、愛に満ちたご家庭で育ったのです。
多くの方は健全なご家庭で養育されますが、少数ながら子どもから搾取しようとする人もいるので、ご不快に感じたらお許し下さい
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