家が散らかっているときに、急な客様! 大あわてで片づけた経験をお持ちでしょうか?
私はなんどもあります。とくに強烈な思い出は、結婚して間もなく、夫の友人夫妻が訪ねてきたとき。その頃は6畳二間のアパート住まいで、婚礼タンスや大型テレビがありましたから、狭い上にモノがいっぱい。
その奥さんがまた毒舌家として、仲間内で有名な女性でした。
「あら、たいへん! 家事もろくにできない嫁っこだね!」
ぎゃはははと、高らかに笑うのです。
そして、タンスの引き出しを開けて、どんな衣装があるかを吟味。
「スカスカじゃないの。着物やスーツ、下着にいたるまで一生分を持ってくるのがふつうよ」
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私が結婚した1987年ころは嫁入り道具にどれだけお金をかけたかを比較したものなのです。それは婚礼の道具に財産分与の意味合いがあったため。田舎ではとくに女性の大学進学率が低く、モノで新妻の価値を計るような考えがありました。
その毒舌家女性は、私より3つくらい上。自分のタンスを自慢し、着物や宝飾品を見せびらかすことがよくありました。人を見下して、優越感にひたる性格だったのです。
家が汚いと人格を否定される
私はごちゃごちゃした家に呼びたかったわけではありません。突然にやってきて、まるで不意打ちテスト。しかし、それで評価が決まるんですね、女性同士は。
「貯め代さんはダメ主婦」のレッテルを貼られてしまったのです。
私はすっかり傷ついてしまったのですが、ひとつ学びました。
「家が散らかっていると、人格を否定される。それをくつがえすためには、二度と汚いところを見せてはいけない」
とりあえずトランクに詰めた
それからですね、来客があるとわかると、旅行用のトランクにとっちらかったものを詰めて、浴室に押し込めたのは。
子どものおもちゃ、請求書、雑誌、新聞、家族のパジャマや畳んでいない洗濯物も全部。
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玄関とトイレは重要
アパートのくつぬぎは狭かったので、すべてを下駄箱に入れて、それから玄関ドアを開けた瞬間にぱっと目に入る部分を片付ける。
その当時、暮らしていた所は玄関先がすぐキッチンでした。大ざるにスーパーの袋やカップ麺など盛り上げて、それも隠しました。
トイレは生理用品を見えない場所に隠し、便器に汚れがないかチェック。
キッチンの蛇口などを光らせておく
台所は、流しに溜まった洗い物をすばやく洗い上げ、とりあえず蛇口を乾いた布でふいて、ぴかぴかに。
これで、ざっと30分で終了。
あとは乱れた髪の毛を整え、にこやかにお客さんをむかえましょう。くれぐれも「なんで急に来るのよッ」と、考えないように。取り繕っても、ふとした表情に嫌悪感は出るものだからです。
人付き合いは腹6分で
ママ友や学生時代からの友人、親戚、旦那の友だち夫婦など、人付き合いは楽しいときがあれば、不愉快なことも。
冒頭に紹介した私を困らせた毒舌家女性とは、まだ付き合いがあります。30年来の友人関係ですが、あるときコツを掴みました。
それはべったり、ずるずるではなく腹6分で付き合うこと。ランチに誘われても、2回に一度は断ったり、家族ぐるみの飲み会へは旦那だけ参加させたり。
そうすることで、関係が長持ちします。
近すぎると互いのアラが目につくし、相手を増長させるからです。そもそも急に家に寄りたいという要求も相手を舐めているからでないでしょうか。
相手に自分を舐めさせるのは悔しい、反対に舐めてかかると、「ぎゃふん」という目に遭わされます。
人付き合いはほどほどの頃合いがちょうど良い。
トランクの中身を分類
そして、お客様が帰ってしばらくしたら、トランクを開けてみます。大切なもの以外は捨てても大丈夫。はっきり言うと、お札と銀行の通帳以外の紙類は処分してもそんなに困らない。情報はネットで閲覧できますから。
ただし、返品しようと考えていたモノがあるときは、レシートが必要かもしれません。
まとめ
片づけられない主婦は、人間失格のレッテルを貼られてしまうことがあるので、要注意。モノに価値を置くのは、戦前、戦後の物資不足に起因しています。
少し前まで、モノ持ち=金持ちだったのです。価値観が変わり、ライフスタイルに変化が起きたのは日本の場合、バブル後の長い不況から。
いまは、モノ持ち=貧乏の構図です。
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