「会社をやめたいから、FIREを目ざしている。先物取引で昨年は80万円、儲けが出たから、あなたもやりませんか」
知人から、ハイリスクな投資を誘われました。
その方はお世話になっている方の息子さん。
40代半ばで子どもが生まれ、住宅ローンを抱えています。
ハイリスク・ハイリターンな投資について、私の考えをお伝えします。
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ハイリスク・ハイリターン
知人はNISAをやっているけど、もっと大きくお金を殖やしたいというのです。
- サラリーマンをやめたい
- 住宅ローン残債は約1500万円
- 子どもは小さい
- 10歳年下の妻はおしゃれ好き
その方はこれまでギャンブルと無縁で、酒も飲まずに真面目。
中年にさしかかり、焦りがあるのでしょうか。
先物日経225に夢中で、寝ても醒めても投資のことで頭が一杯のようです。
日経平均に連動する先物取引は、レバレッジをかけてハイリターンが期待できる。
一方、日経が下がれば、ハイリスクとなります。
住宅ローンの重荷
「住宅ローンがあるうちは、会社を辞めないほうが良いよ」
私はまず、そう言いました。
住宅ローンと教育費に苦しんだ私は、夫の連帯保証人だったのです。
28歳のとき、連帯保証人の重みをよく知らないまま、夫が組んだ住宅ローン2,400万円の連帯保証人に。
たとえ離婚しても、連帯保証人の債務からは逃れられない。
その重大さを私が理解したのは、40代だったでしょうか。
住宅ローンの返済に行き詰まってからという、たわけ者です。
FXに手を出すな
私は住宅ローンの返済に四苦八苦のとき、あるFPのコラムに目が留まりました。
「住宅ローンを抱えている人は、FXに手を出してはいけません。レバレッジをかけて取引をして、500万円くらい大損する人が続出しているから」
余裕資金のある人が自己責任でやるならまだしも、住宅ローンの残債がある人には向かないのでしょう。
日経に連動する先物日経225は、為替取引のFXよりはリスクが小さいかもしれませんが、ハイリスクだと私は感じています。
松本清張「半生の記」
昭和の時代にベストセラーを次々と出して、作品が映画化やドラマ化された松本清張。
1992年に亡くなった清張は、子どもの頃は極貧でした。
理由は父親が先物取引が好きで、しばしば失敗し、よく破産したから。
清張は住み込み女中に出た母親と、一緒に寄宿。
出された食事は、奉公先の家族が食べ残した魚の骨にお湯を掛けたお吸い物で、母親は「こんな惨めな暮らしは嫌だ」と、泣いたそうです。
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投資は自己責任ですから、私はハイリスクな投資には手を出せません。
国がさかんに投資を勧めても、ムリは禁物でしょう。
NISAは新制度となり、拡大します。
まとめ
住宅ローン減税があるし、低金利だから、返済よりも投資でお金を殖やしたいという気持ちは、わからなくもありません。
電気やガス・食品が高騰し、子育てのコストも騰がりっぱなし。
生活を見直して、節約をしたほうがハイリスク投資よりも堅実ですが、熱くなっていると投資以外に目が向かないのでしょう。
私に出来ることは日経が大きく下がらず、知人が損失を出さないように祈るだけです。
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