趣味は人生を豊かにしますが、モノが無限に増えることになりかねません。
「だって欲しくて、たくさん買いたいものじゃないですか。片づけは執着が薄く、手放しやすいスペースから進めた方が良いですよ」
『ウチ、断捨離しました!』の番組で、やましたひでこさんがそう話しました。
「趣味に埋もれた家族の絆」というサブタイトル。
40代後半の奥様は家庭に埋没している自分にくらべ、出世を重ねる大学時代の女友達にうらやましさを感じたことが、趣味のモノを集めるきっかけになったそうです。
趣味と心理について、深く考えさせられたのでお伝えします。
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リビングは趣味グッズが圧迫
「ウチ、断捨離しました!趣味に埋もれた家族の絆」では、40代後半の奥様と50歳のご主人、3人のお嬢さんが暮らす戸建ての家が舞台です。
東京・練馬に1年前に買ったという新築物件には、モノがあふれていました。
雑然と段ボールがいくつも置かれているんですね。
中身はハンドメイドやミュージカル鑑賞などの趣味のモノ。
あと沖縄の音楽がすきで琉球三味線を習い、番組で披露しましたが、なかなかお上手です。
けっこうお金をかけて趣味を楽しんできたご様子ですね。
さて、キッチンには料理教室に通っていたころの台所グッズが置かれているため、狭くて使いにくいそう。
奥様は子ども達のお弁当作りに忙しく、ご主人は家で朝ご飯を食べることなく出社。
家ではめったに食事をしないのだとか。
「この家に引っ越してまだ一度も、家族がそろって食事をしたことがありません。大学生の長女、高校生の次女、小学生の三女それぞれに時間が合わなくて」と、奥様。
そこにやましたひでこさんが登場します。
「趣味のモノは好きで集めたくて集めたから、処分がもっとも難しい。
まずは思い入れが少ないものから片づけたほうが良いですよ」
奥様はほんとうは料理嫌いとのことで、キッチンから始めます。
食器を減らすことから取り掛かりました。
うつ傾向から趣味さがしへ
こちらのご夫婦はとても高学歴。
アメリカの大学で学んでいた留学時代に知り合い、結婚されました。
「24歳で結婚して3人の娘たちを授かったのですが、育児と家事があるので、学んだことを生かす仕事に就けませんでした。
同じ大学だった女友達が社会で活躍する様子が、とてもうらやましかったですね」
パートをいくつも掛け持ちして、資格を取得しようと奮闘しているときに、うつ状態に。
「お医者さんが、なにか好きな趣味に打ち込めば症状が改善するだろうと言うのですが、何が好きなのか、自分でわからない。次々と習い事をして今に到ります」
奥様は心に空しさがあったのでしょう。
そのすき間を埋めるために趣味をさがして、いろんな好きなモノやグッズを集めたとのことでした。
うつ傾向の方は、自分がほんとうに何を求めているのかが、わからなくなるのですね。
ご主人は「自分が追いこんだ面もあるのかもしれない。こうあるべきだと押し付けたような気がする」と、反省の弁。
働いて家族を養う男性は、大なり小なりモラハラを繰り返す のだと思います、私も経験してきました、はい。
ほとんどの人は理想の人生を歩んでいない
番組ではその後、家庭を妻に任せきりだったご主人が料理をして、家の片づけも協力して、めでたしで終わりました。
ところで趣味は、現実逃避でもあると私は思います。
ほとんどの人は理想の人生を 思い描いても、なかなかその通りにはいきません。
奥様がうらやんだ大学時代の友人にしても、出世は叶ったかもしれませんが、独身の身の上を寂しく感じているかもしれない。
そんな私は老後資金のことばかり考えて、気分が落ち込んでしまいました。
「こんなはずじゃなかった、ガーン」
「まさか、こんなにお金が貯まらないなんて……」
親や祖父母からの遺産を受け継いで、悠々自適の方を見ると「いいなあ」と思います。
でも、仕方がありませんね。
身の丈で暮らすしかないのです。
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ないものねだりはやめる
それにしても50になるまで私は「ないものねだり」をして、独りで焦燥をおぼえて、消耗していました。
自分に才能がないことが悲しかったですね。
40代のうちは、けっこう諦めきれないものがあるのだと思います。
50代になってようやく、夢を追いすぎても辛いだけだと悟り、自分がいま持っているものに気づくのかもしれません。
趣味のモノを捨てられない理由
教室やサークルなどの趣味の会に入会すると、はじめは熱心に取り組んでも次第に飽きたり、なかなか退会が難しかったりすることがあります。
そして仲間の誘いによって、趣味のモノが増えることもあるでしょう。
高額なお金をかけてきた趣味グッズは、捨てることが惜しくなるにちがいない。
50代女性が親の遺品で、処分に困るのが以下のようになります。
- 母親が大切にしていた和服
- 母親のハンドメイド作品
- 大量過ぎる母親の服やバッグや食器類
趣味はほどほどにして、元気なうちに自分の手作り品を欲しい方にさし上げるのが最適。
私は着物が好きで、親戚や知人からもらった小紋や紬、そして自分で買ったリサイクルの帯や訪問着があります。
もしも、ふいに亡くなったときは、ゴミとして処分されても文句はありません。
でも、できることなら家族に負担をかけたくないので、今から少しずつ減らす努力をしています。
まとめ
趣味のモノは、心を慰めてくれた記憶があるだけに捨てることが難しい。
しかし、空間を圧迫してモノだらけの家だと、家族がくつろぐことができないケースがあります。
思い切って捨ててみると、スッキリとした部屋になって新たな活力が湧くことがあるでしょう。
片づけや捨て活は、趣味のモノよりも思い入れの浅いものから進めていくと、スムーズに進むと、やましたひでこさんがアドバイスしたことを中心にお伝えしました
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