2020/07/16更新しました。
生前整理のために私はブレザー箪笥を開けて、夫のスーツを町内の廃品回収に出そうと袋に詰めました。
それから自分の服も捨てようと思ったのですが、ふんぎりがつかない。
そんなとき、女優の中村メイコさんがトラック7台もの衣装などを処分したという記事を見たのです。
中村メイコの生前整理に学ぶ「手放す作法」と、私の1日1捨てをお伝えします。
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女優の生前整理
1934年の中村メイコさんは、子役として映画デビューして芸歴83年のベテラン女優。
そうですね、私が小さかったとき、よくテレビで見ました。
NHKの番組などコミカルな喜劇で、視聴者をホッとなごませる役が多かったですね。
夫の作曲家・神津善行氏のあいだに、息子と神津カンナと神津はづき姉妹をもうけて、芸能一家として有名。
メイコさんをこのごろあまりお見かけしないと思ったら、85歳!
仕事を離れて、ご主人との時間を大切にされていたのでしよう。
モノを捨てて未練はなく
中村メイコさんは記事の中でこう話しています。
買い物くらい楽しいものはないわね。
それに女優だから同じ物を身につけられないでしょ?
いまでこそミニマリストが社会に認知されましたが、かつて着たきりスズメは貧しさの象徴、恥じる気持ちがありました。
戦前生まれの中村メイコさんは売れっこ女優でしたから、一般人の何十倍も衣装を持っていたとしても、なんらふしぎでありません。
そして、いまのシニア世代が物持ちなのは、やはりテレビのトーク番組に出演するタレントや女優のように美しくありたいと願う気持ちの表れではないでしょうか。
さて、中村メイコさんはご主人が「モノを減らしたらいいよ」という言葉に、「キター!!」と思ったそうです。
娘たちの助言もあり、つぎつぎと着物や衣装や靴を処分。
そんなメイコさん、自分のモノは未練も後悔もないけれど、やはり捨てることをためらうものがあったとか。
親友の形見
中村メイコさんは、親友だった美空ひばりとお揃いで誂えた着物や、今となっては形見となってしまった品々を、そう簡単には捨てられなかったそうです。
やっぱり親友のひばりさんにまつわるもの。おそろいの着物とかね。最後の最後まで捨てられなかったけれど、しかたないの。人間ってね、しかたがないことばかりに向き合って暮らしているの。
参照元は前出の
https://www.jprime.jp/articles/-/16073
この言葉はちょっと胸が痛い。
「しかたないの。人間ってね、しかたがないことばかりに向き合って暮らしているの」
自由に買い物を楽しんだ若い頃よ、さようなら。
友との尽きない思い出の品も、さらば。
お墓までは持って行けないから、身も心も朽ちる前に生前整理。
ということで、ひばりさんとの楽しい記憶の品々は、メルカリやヤフーオークションに出すことを、微塵も考えずに手放したそうです。
たとえお金にしても思い出は減らないけれど、どこの誰とも知れやしないコレクターの手に渡るのが嫌だったのかもしれませんね。
それにしても、暮らしの引き算はなかなかに難しい……。
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サイズアウトの男性スーツ
さて私は、還暦を迎えた夫が26歳くらいで仕立てたスーツの処分許可をもらいました。
生地から選んでオーダーメイドしたスーツは、私が時折り防虫剤を入れていたおかげで、虫食いはなし。
上質で温かなスーツですが、いかんせん腹をどうへこませても入りません。
36年前の体型とは、違ってしまったわが夫よ(-_-;)
なのに、今の今まで保管していたのは、夫のお気入りだったから。
「町内のリサイクルの日に出してもいい?
ブレザー箪笥はギュウギュウだから、減らしたいの」
やっとOKをもらいました。
ポロシャツやTシャツはウェス(使い捨て雑巾)にしてもよいけれど、背広は鋏を入れにくいので、資源ごみに。
2ndSTREETやオフハウスに持っていても、値がつきそうにない34年前の背広です。
売れる服は5年以内に買ったブランドの洋服だそうですから、あきらめが肝心ですね。
義母が生きているうちは捨てられません
私がいま処分できないと考えているもののひとつが、夫の和服です。
- 紬の着物と襦袢(じゅばん)羽織のセット
- ふだん着のウール着物
かつてのホームドラマで一家の大黒柱が家でくつろぐといったら、どてらのような着物を着ていたことを覚えていますか。
夫の着物は、大正15年生まれの夫の母親が支度してくれました。
93歳になる義母は、記憶が確か。
ごくたまに私に、「あの着物はまだ家にあるの?」なんて、聞くんですよ(-_-;)
「はい、数年に一度は風に通して大切にしています」
ホント言うと、男物の着物はめっちゃ場所を取るので処分したいのは、やまやま。
でも、無下に捨てないことも親孝行の一つかなと、感じているんですよ、だって93歳だし。
夫は末っ子、60歳になっても可愛いのかも。
ちなみに夫の母は、5年前に生前整理を終了させました。
長兄が家を建て替えるのにともない一気に処分して、そのとき不要となった新品の食器や義母の若いときの着物は私が譲り受けたのです。
それも、いずれ処分しなければなりませんね。
まとめ
中村メイコさんの生前整理の記事に、感じ入るものがありました。
高値を呼びそうな盟友・美空ひばりにちなんだ品々は、オークションサイトやメリカリに出さずに処分することが、親友への礼儀とお考えなのですね。
80代ともなれば、生前整理も仕上げの段階。
捨て過ぎて冬物がないというブロガーさんもたまにお見かけしますが、着たきりスズメでも「ミニマリスト宣言」すれば、大丈夫な世の中。
わが家も次々と手放していきたいと思います。
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