2020/05/19更新しました。
シニアの自己破産が増えているという内容の記事を読みました。
住宅ローンや教育費などを抱えていたら、確かにお金がかかります。
いくらあっても足りない。かつての私もそうでした。
バブル時代に豊かさを享受し、贅沢な暮らしが知らず知らず身に付いているのがシニア世代といえるでしょう。
劇的に生活レベルを下げるスゴ技を考えてみたいと思います。
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シニア世代の自己破産増加とは?
読売オンラインの記事によると、カードローンの借り入れや住宅ローン、病気で働けないなど理由がありますが、シンプルに言うと収入よりも支出が多かった、これに尽きます。
それと銀行カードローンの貸し出しが増えている。
銀行カードローンはサラ金と違い総量規制の適用を受けません。
総量規制は年収の3分の1まで借り入れはできるが、それ以上は禁止という法律。
この法律が施行されてから、サラ金はかつてのように暴利をむさぼることができず、法定利息は年率18パーセントほどに抑えられています。
でも、以前はそうではありません。
近所中に聞こえるような大声で「金を返せ!」と取り立人が叫んだり、返済を苦にして一家心中したりということが社会問題になった頃をご記憶でしょうか?
そのころの年率は約28パーセント。
高い金利ですが、お金を借りる人はいたわけです。
借金への認識が甘い
そしてひところは、おもに事業主を対象に融資をする商工ローンが問題に。
「金を返せないなら、目ん玉を売れ、腎臓を売れ」と脅し、その恫喝の声は録音されてテレビで流れたため、世間に衝撃を与えたのです。
正しいお金の知識を持っていないと餌食になるだけ。
『自己破産するシニアが増えている意外な理由:深読みチャンネル』では、借金への認識の甘い人がシニアにも少なくないとありました。
なぜ生活レベルを下げるのは辛いのか?
わが家は頭金があまりなくて、住宅ローンを組んでしまい、家を建てて10年目くらいから年収が激減しました。
自営業なので元々、売り上げが不安定だったのですが、時代の波や商店街の淘汰に逆らうことができなくて、じり貧に。
家を売ると仕事ができなくなるし、残債も残るためどうしても売りたくありませんでした。
それで住宅ローン破産を避けるため、生活レベルを下げたのです。
けれども想像していた以上に痛みを伴うものでした。
- ショッピングモールで買いたいのに買えない
- 子どもの習い事や部活にお金がかかり、目まいがする
- 毎月の引き落としが多くて、マイナス残高になる
- 住宅ローンの金利が当初は年利7パーセントで元金が減らない
- 生命保険を不必要に掛けているのに、ムダに気づかなかった
ふりかえると反省点ばかりですが、お金が足りないということは非常にストレス。
覚悟が必要
そして「お金がない」と言いながら私は、買い物に強い魅力を感じていたのです。
30代から40代という年齢もあって、おしゃれとコスメが大好き。
服は三竿のタンスに入りきらずに、家中の押し入れに詰め込まれ、どこに何があるか全くわかりません。
それでも「欲しい」という気持ちが強くありました。
私は唇を噛んで、スーパーやショップへ行き、安物で我慢。
いつしか気持ちがささくれて、自分でもどうしていいか判らなくなります。
習慣を変えることは、生半可な気持ちではできない。
覚悟がないと、生活レベルを引き下げることは困難です。
コマーシャルに洗脳されている
豊かな暮らしはモノがたくさんあって便利なこと。
固くそう信じていました。
上質な生地のファッションを楽しみ、おいしい高級な食材を味わい、家族旅行やスキーを満喫することこそ人生だと思っていたのです。
意識を変えないと生活レベルを落とせない
テレビを見る時間が意外と多いのがシニア世代かもしれません。
定年になって家にいるとついテレビをつけてしまう方は習慣になっているのでしょう。
「糖尿病になったが、テレビには次々とおいしそうな料理が映しだされるので 辛い」と、話す方もいます。
テレビをつけないで、本や映画を見ると意識の改革に効果があります。
豊かな暮らしとはモノがたくさん買えるとか、旅行で高級ホテルに泊まるとかそういうことではない。
そのことにまずは気づくことが先決です。
日本の常識は、世界の常識ではありません。
日本で言われる貧乏は、世界レベルでは中流クラスではないでしょうか。
相対貧困は、平均年収の半分以下とされています。
絶対貧困は、1日1ドル前後で暮らす人々。
『絶対貧困 世界リアル貧困学講座』は石井光太氏の著作。
物乞いをさせるために子どもを誘拐して、手足を切断して街角に立たせる、路上ホームレス、不衛生なスラム街など日本ではおよそ目にしない世界の現実の一端が書いています。
また、写真も多く載っている『地を這う祈り』は表紙に青緑色の水をペットボトルに入れて大切にするインドの老女の姿があります。
衛生的な飲み水と縁のない暮らしぶり。
表紙を見るだけで、たとえ水道を止められたとしても公園にいけば、安全な水道水が手に入る日本は幸せだなと感じます。
『地を這う祈り』のあとがきで著者は、自分の旅の原点は学生時代に出かけたアフガニスタンだと書いています。
山中を迷い死ぬかと思ったとき現地の人に助けられ、何日も食べ物はおろか飲み水もなくて、そのとき食べたゆで卵の味に感激したと。
そして、石井光太さんは日本における虐待事件が貧困に結びついているのではないかと、『鬼畜の家 わが子を殺す親たち』も上梓。
貧困は根深い。
その人だけのことでなく、親の世代や祖父母の世代から引き継がれた考え方や習慣が影響することがあります。
それを自分で意識できるかどうか、シニア世代の自己破産を防ぐには、そのことも鍵かもしれません。
映画スラムドッグ$ミリ オネア
アカデミー賞に輝いた『スラムドッグ$ミリネオネア』は、インドを舞台に貧しい階級の出身 である主人公がテレビ番組のクイズを解いてお金持ちになるストーリー。
子どもの頃に母親を亡くして人買いにだまされて、美声のために目をつぶされそうになるシーンには、心臓をぎゅっと掴まれるみたいな衝撃を受けました。
人口が多く、階級制度に組み込まれているインドでは実際に悲惨な例があるとのこと。
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日本も貧しい時代が長かった
豊かさを享受 している日本ですが、昭和40年ころまでお米の券を生徒や児童が持たなければ修学旅行先の旅館でご飯を食べることができなかったそうです。
お米は今と違い、粗末にするべきものではありませんでした。
日本人が豊かになったのはここ40年くらいで、何千年も耐乏生活をして生き延びてきた民族です。
麻から繊維を取り出して衣を作り、稲わらを編むことで蓑(みの)のような雨具や縄を作り、暮らしていました。
日本人の手先が器用とされるのは、なんでも自分たちの手で生産して生活してきたからだといえるでしょう。
敗戦後もしばらくは大変な貧しさのなかにあった日本です。戦災孤児が飢えて命を落としたり、チフスや赤痢で重篤なまま捨て置かれることがありました。
そういうことを知ることで、脳内革命を図ることは可能に違いありません。
意識を変えると見栄を張るのはばかばかしくなる
日々の暮らしにお金がかかるのは、冠婚葬祭をはじめとした特別費や、外食や家電の購入などが家計を圧迫していることも一因。
思い切って見直してみる。
生命保険はマージン率が高いので、保障を下げて最低限にするなど工夫をすれば、家計改善に役立つはず。
負債のために自己破産が認められても、人生は続きます。
節約して生活レベルを下げるようにしないと、老いに従い収入が減ることがほとんどなので暮らしていけるものではありません。
見栄を捨てましょう。
お金がないと離れていく人がいるかもしれませんが、しょせんその程度の付き合いだったのです。
節約のためには、服や化粧品を買わない生活もおすすめです。
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