2021/07/28更新しました
最近、読んだなかで忘れられないのは中国の誘拐事件について書かれた、文春の記事です。
年間20万人の子どもが行方不明になるというのですから、誘拐大国といっても言い過ぎではない現状。
中国マフィアが関わっているとのことで、もし日本でこんな誘拐が発生するようになったらと考えると、ぞっとします。
油断ならない衝撃的な手口について、お伝えします。
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子どもをさらうのはなぜ?
中国では長く、一人っ子政策が続きました。
また、農村では子どもを労働力として考える傾向があるため、誘拐した子どもであっても欲しい夫婦はいるそうです。
140万円~170万円で売れると記事にありました。
かつての手口は、駅などで親がほんの一瞬、目を離したすきに連れ去ることが多かった。
また、外で遊んでいるところを連れ去る。しかし、この頃は時間を掛けて信用させる手口が横行とのことです。
そして日本では子どもがいなくなると、警察がきちんと捜査しますが、中国では警察が頼りにならないことも。
行方不明の児童が多いせいか、対応してくれない。
親が必死に探すことがほとんどですから、その悲痛は察するに余りあります。
中国では誘拐で捕まっても死刑や財産を没収されません。
多発する理由のひとつが、罪の軽さ。
日本では厳しく罰せられます。
新潟で起きた少女監禁事件では、懲役14年を課せられました。
もしも身代金目的の誘拐で、かつ殺害すると、犯人は死刑を免れないでしょう。
祖母に近づき油断させる
さて、中国の手口です。
中国では共稼ぎがほとんどのため、祖母が孫の面倒を見ているケースが多い。
そういう祖母をターゲットに一味の女が近づき、一年近くをかけて茶飲み友達になる。
祖母がすっかり信用して、洗濯物を取り込んだり、裏庭で作業したりする隙に、孫である児童を連れ去る。
そんな手の込んだことをするのが、中国の誘拐犯だというのですから、言葉もありません。
そのことに驚愕したのです。
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二段構えで信用させる
また、こういう手口も。
公園で遊ぶ子どもを連れ去るにしても、このごろは中国でも子どもが親や先生に注意されているため、警戒しています。
- そこで、まずは男が子どもに「お菓子をあげようか」「もっと楽しいオモチャがある」と声をかける。
- 女性が「ちょっとあんた、そこで何をしているの!」と、きつい顔で近づく。
- そして、子どもを守るように男と対峙する。
- 男が退散すると、「もう大丈夫よ、ここは危ないからおばさん(お姉さん)と一緒にむこうへ行きましょう」と、子どもを誘う。
男と女はグルで、子どもを信用させるわけ。女に従った子どもはさらわれてしまうのです。
これでは大人でも騙されるかもしれません。。
年間20万人の児童が行方不明に! 中国マフィアの「誘拐イノベーション」 | 文春オンライン
アメリカも子どもの誘拐は多い
では、中国以外の国ではどうなのでしょう。
アメリカでも子どもの連れ去りや誘拐は多く、年間50万人とも80万人ともいわれます。
親が子どもの送迎を車で行うのは常識。
子どもの誘拐はアメリカの闇とされ、国外へ連れ出されることもあるそうです。
親が子どもを探す手段として、牛乳パックに「この子を見たことがありませんか」と、ラベルを貼るプログラムがあったほど。
多民族国家であるとともに、貧富の差が大きいアメリカ。
子どもを誘拐するのは、ゆがんだ欲望のためというケースも少なくありません。
警察庁が17,118人と公表
それでは日本では子どもの行方不明は少ないのでしょうか?
平成28年警察庁の生活安全局の調査が公表されています。
10歳代で17,118人。
全年代では84,850人で男性が5万人を超えています。
10歳代だと、誘拐というより家庭や学校とのトラブルで家出人もあるのでしょうが、1万人以上と多い。
小さな町の人口に匹敵する数の少年少女が毎年、親元や親戚、施設等から消えているということでしょう。
日本では座間市で10代の少女がTwitterなどでおびき出され、事件に巻き込まれたのは記憶に新しいところです。
町ぐるみで用心
日本は国土が狭いし、戸籍制度がしっかりしているので、中国のような誘拐ビジネスはまだ聞いたことがありません。
それにしても中国では誘拐の手口が非常に狡猾なことに、ショックを受けました。
近づく他人を信用しないようにするしか、対策がないことに背筋が凍る思い。
日本はいまのところ安全ですが、用心を。
子どもを守るために、国ぐるみで警戒する必要がありそうです。
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