私の近所では、夫に先立たれた老婦人が独り暮らしをするケースが増えてきました。
50代でご主人をガンで亡くした妻や、肺炎で夫と死別の70代など、女性がひとりで家を守っている姿を見かけると、いまは夫が元気な私でも、自分もやがては未亡人になるのかと寂しく感じます。
夫の和田誠を1年前に亡くして、悲しみが癒えないという平野レミさんにかけた黒柳徹子さんの言葉がすばらしいので、紹介したいと思います。
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死別の悲しみ
若いときの私は正直にいうと、夫婦げんかをして夫の枕を蹴飛ばしたことがありました。
私たち夫婦は1987年に式を挙げ、今年で33年の 結婚生活です。
さて、平野レミさんといえば、料理愛好家として有名ですね。
1947年、東京都生まれの73歳。
ご主人は有名イラストレーターの和田誠氏。
「麻雀放浪記」など映画監督としても活躍されました。
息子である和田唱さんの妻が女優の上田樹里。
華麗な一族です。
平野レミさんには、お孫さんもいるそう。
喪失感
和田誠氏は、2019年に83歳で逝去なさいました。
体調を崩し、最期は肺炎だったそうで、結婚生活は47年間に及びます。
仲睦まじいご夫婦だったのでしょう。
黒柳徹子さんの「徹子の部屋」に出演した平野レミさんは、夫を喪った悲しみに打ちひしがれた心境を語りました。
何をしても虚しくて、心に大きな穴が空いたような喪失感は、実際に体験した人でないと、わからないものに違いありません。
必死に涙を堪えて笑顔を作る平野に、黒柳は「仕方がないわね」とぽつり。
続けて、「あなた、愛してもらったでしょう、和田さんに。
『一生涯愛してもらった』っていうつもりで生きていけばいいじゃない」とし、「私は和田さんに愛してもらったし、愛しましたっていうのがあれば、生きていかれるんじゃない? そんな、色んなこといらないじゃない」と優しく語りかけた。
黒柳の言葉に平野は「いいなあ…すごく、素晴らしい」と感嘆。
「よし、じゃあそうしよう」と晴れやかな表情で誓った。
47年も連れ添って、悲しみが癒えない友人に、黒柳さんが掛けた言葉がすばらしいですね。
黒柳さんと平野レミさんは、若いときからの仕事仲間。
ところで和田誠さんは、平野レミさんの声をラジオで聞いて惚れ込んだそうです。
そして初デートしたレストランで平野レミさんが「このソースの材料はなんですか?」と聞いたので、料理上手なのだろうと思ったとか。
1週間の交際で結婚へ至ったカップルです。
平野レミさんは、ご主人にご飯を作ることが生きがいだったのでしょう。
仲良く半世紀近くも連れ添うなんて、うらやましいご夫婦ですね。
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幸せは失ってから気づくもの
熟年離婚が珍しくない昨今ですが、死が分かつまで連れ添う夫婦も多いです。
幸せは若さと同じように失ってから、気づくものかもしれません。
- 毎日、文句ばかり
- ウザい
- 食べ物の好き嫌いが多い
- 加齢臭
いろいろと不満もあるけれど、もしも先立たれて独りにされたら、めっちゃ困る……。
亭主は、やっぱり元気でいてほしいものです。
添い遂げて得るもの
私の知人で、若いときに夫の浮気に悩まされた女性がいます。
なんども離婚を考え、子どものことを思い、踏みとどまり、50代も終盤に。
いま、彼女はふたりのお孫さんがいます。
ご主人と並んでそれぞれ可愛いお孫さんを抱き上げた写真を見せてくれました。
過去の修羅場が嘘みたいに、幸せそうな写真。
「離婚しなくてよかったね」
そんな言葉が喉まで、でかかりました。
ご主人は60歳を過ぎて、女色への関心が枯れたよう。
離婚してスッキリ晴れ晴れというケースもありますが、酸いも甘いもかみ分けて、平穏な夫婦の暮らしが訪れることがあるようです。
まとめ
もし独りになったらと思うと、夫が元気でいても悲しくて涙がこぼれそうになります。
平凡な幸せをありがとう。
愛されて、愛した記憶があれば、独りになっても生きていけるんじゃない?
黒柳徹子さんの思いやりのある言葉に、胸がジンとしました。
愛は人を強く、やさしくするのでしょう。
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