九州地方の女性の弁護士 第一号として、たくさんの離婚や相続の問題を扱ってきた湯川久子さんの本を読みました。
90歳を超えても、現役です。
「ほどよく距離を置きなさい」は、夫婦はもちろん親子でも、あまりに密なのは問題をはらむことを教えてくれます。
この本から私が学んだことをお伝えします。
スポンサーリンク
1927年生まれの湯川久子さん
戦時中に青春時代を送った湯川久子さんは、1927年(昭和2)生まれ。
お父さんの希望により戦後、中央大学を卒業し、司法試験に合格。
当時は一般的に、女に学問は要らないとされた時代なので、先見の明があった家庭に育ったのでしょう。
結婚、子育てをしながらずっと弁護士として働きました。
特に、離婚問題に関わってきたそうです。
タイトルの『ほどよく距離を置きなさい』は、悩みがあっても、どっぷり浸るのではなく、自分の心を少し俯瞰すると良い。
そんなメッセージが込められた本です。
相手の良さを見る
90歳を超えても弁護士として活動される湯川さんは、正義は人それぞれ違うから、押しつけるとトラブルになるというようなことを書いています。
そして、1万件の離婚問題を扱った経験から、結婚する理由と離婚する理由は同じとのこと。
- 「引っ張っていってくれて、決断力がある男」と結婚してみると、「強引で頑固で、私に何の権限もない」と悔やむケース
- 行きたいところに連れて行ってくれて、ロマンティック男と結婚してみると、お金にルーズで浮気癖が発覚するケース
釣った魚にはエサを与えない男性が多いし、結婚してみると豹変する女性や、家事がまったく不得意ということがあるので、結婚は連れ添ってみないと解らないのが実情でしょう。
夫婦仲がうまくいかないと悩むときは、夫の良いところを探すことが大切だと、本にありました。
チェックしてみませんか。
- 働かない
- 生活費を入れない
- 暴力をふるう
- 暴言を吐く
- 大酒飲み
- 浮気をしている
- 借金がある
- 子育てに協力しない
- 家事を手伝わない
『ほどよく距離を置きなさい』85ページ
あなたのご主人は、いくつか当てはまりますか?
私の夫は9番の家事を手伝わないが、当てはまる(>o<)
2番も少し当てはまるけれど、大酒飲みというほどではないですね。
ちなみに私の実父は、愛人を妊娠させて実母と離婚しました。
湯川久子弁護士は本の中で、こう語ります。
我慢せずに離婚するのは悪いことではありません。
それでも、さっさと縁を切る前に、一度は客観的な視点を持って、相手の良いところに目を向けてみると、防げる離婚もあります。
87ページ
「浮気した夫が悪い。わたしの不幸は全部、 相手のせいだ」とばかりに、恨みが募りがち。
しかし、相手のためでなく、自分のために離婚したほうが良いケースもあるとのこと。
コロナ禍のスティホームが辛い方もいらっしゃることでしょう。
夫婦でリモート勤務が続くと、一髪触発もけっこうありそう。
スポンサーリンク
言葉の刃とは?
言葉の暴力は、刃となって相手の心をズタズタに切り裂くことがあります。
「出ていけ!お前の顔など見たくない」とか、「もう離婚だ!」という言葉が繰り返し、夫の口から出ると、妻は本当に家を出ることを考えるように。
また、子どもに対して、次のようなことを言ったことはないでしょうか。
- こんな子に育てた覚えはない
- お前なんか、産まなきゃ良かった
家庭内暴力や親子断絶を招くことがあるので、気をつけたいですね。
家族をないがしろにする人は 、孤独な晩年になりがちです。
また、家族から嫌われていると、老いて高齢者施設に入所してもトラブルメーカーになることが……。
自分がどんな態度で周囲と接しているか、ふりかえることも大切かもしれません。
自分が言われたくないことは、相手にも言わないように。
だれかに投げかけたものは、同じ顔をして自分に、はね返ってきます。
心理の面から、距離をアプローチした本。
親子でも夫婦でも、腐れ縁のようになったら辛いですね。
人の悩みのほとんどは、人間関係です。
ほどよく距離を置きながら、縁ある人を大切にしましょう。
まとめ
年末年始に読んだ『ほどよく距離を置きなさい』を、紹介しました。
90歳を超えてなお弁護士活動をなさっている湯川久子さんは、能が趣味。
趣味に救われた体験談も本にありました。
それにしても、自分の口から出る言葉の刃には、気をつけたいと感じた次第です。
相手を傷つけて、さらに因果応報で自分に跳ね返ることを忘れないように。
関連記事をいかがですか
スポンサーリンク