子ども食堂の取り組みをご存じですか?
子どもの貧困対策として、地域のコミュニティが中心になってカレーライスや豚汁などの食事を、月に1度くらい提供している取り組みです。
しかし、コロナ禍のため私の町では中断。
日本は飽食のイメージが強く、食品ロスも多いのですが、なかには飢餓を体験する人たちもいます。
日本の飢餓とフードバンクについてお伝えします。
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日本の飢餓
日本にはスーパーやコンビニで食料品があふれんばかりに並びます。
しかし、なかには餓死する方がいます。
生活保護もあるのに、なぜ?
申請しても却下されることがありますし、若い人だと特に「働きなさい」と言われがち。
子どもの場合は親が食物を与えずに餓死させられた事件は近年、目立って増えています。
また、50代の現役世代でも餓死するケースがありました。
「今の日本で餓死なんてあるわけない」と思う人もいるかもしれないが、餓死者がいることは統計でも確認される。
2016年中に、「食糧の不足」が原因で死亡した者は15人と記録されている(厚労省『人口動態統計』)。そのうちの10人は、40~50代の現役層だ。
餓死には至らずとも、飢餓を経験している人は多いだろう(1日1食でしのいでいる)
飽食ニッポンにも飢餓は存在する | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
- 中年になり、体を壊して困窮する
- 社会保障について何も知らない
- 役所の水際作戦により、追い返されて心が折れてしまった
日本に住んで法律に無知だと、 たとえばブラック企業の餌食にされ、心身を病むケースがあります。
心身を病み、エネルギーが枯渇すると部屋から出られなくなり、食料調達がままならなくなるでしょう。
そして今は、コロナ禍により緊急事態宣言も発令の予定ですから、減収ならびに職場が休業することもあるでしょう。
しかし、日本の飢餓の原因には、お金がないだけが理由ではないようです。
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食よりスマホが大切
日本における飢餓の体験 がある人は9・2パーセント。
およそ1割弱。
70代以上の高齢者が飢えるケースもあります。
日本の飢餓経験率を年齢層別に見ると、若年層と高齢層で伸びが大きい。
20代は7.1%から11.5%、70歳以上は5.2%から14.2%へと上がっている。
20代で増えているのは、大学進学率の高まりにより単身学生が増えていること、若者の非正規化・賃金低下、またソロ化(未婚化)という事情が考えられる。
高齢層は年金削減に加え、身寄りのない単身老人が増えていることなどが大きいだろう。
飽食ニッポンで「飢餓」経験者が急増している | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
高齢者の単身者は、たとえば妻が急死し、遺族となった夫が料理を作れず困るケースや、低年金あるいは無年金で食べ物が買えないことが考えられます。
それから、若い世代では食よりもスマホ を重視する傾向があるでしょう。
若い親がゲームに熱中して、子どものミルクや食事を忘れてしまった!
そういうケースも報告されています。
脳がスマホ依存になると、食がおろそかになりがちかもしれません。
フードバンク
品質そのものには問題がなく、まだ食べられるのに廃棄されている食品が、日本では年間646万トンにのぼります。
コンビニやスーパーでは賞味期限が過ぎると、一斉に廃棄されるので、どうしても数字が多くなる。
しかし日本でも、フードバンク事業がスタート。
フードバンクとは、安全に食べられるのに包装の破損や過剰在庫、印字ミスなどの理由で、流通に出すことができない食品を企業などから寄贈していただき、必要としている施設や団体、困窮世帯に無償で提供する活動です。
個人が食品を寄付することは、難しい。
フードバンクを支援したい個人の方は、寄付という形が良いでしょう。
一方で、余剰作物を寄付すればいいという意見があります。
フードバンクに製品を寄贈する際には配送費の負担があり、申込みの手続き、さらに合意書の締結も必要です。
各家庭から出た食品ロスを、フードバンクが受け入れるわけではないので、ご注意を。
農家の実情
私は農村地帯に住み、夫の実家は稲作農家。
それで実情を見聞きしています。
「子どもに農業を継がせられない」という声は、もう40年ほど前からありました。
- 農家で生計を立てる厳しさ
- 農業を継いだ子どもが、なかなか結婚できない
- 結婚できたとしても、その子どもの教育費を捻出するのが難しい
結果として、農家の後継者は激減し、高齢化のため廃業する農家が激増。
JAなどでは、農地を借り上げて作物を収穫する事業も行われていますが、個人の農家は減り続けています。
農家は慈善事業でありません。
作物が豊作となり、価格が暴落したら梱包や輸送コストに経営が圧迫されるので、トラクターで潰すこともあります。
余剰なら、困窮者に分けたらいい。
そういう意見は短絡的といえるでしょう。
日本のだれもが資本主義経済の枠組みで生きている以上、タダで食べ物を分けてくれはムリな相談なのです。
子どもに食事に与えないのは虐待
子どもの貧困対策のカギは、親御さんにあります。
しかし、親御さん自身が充分な栄養が摂れていないと、判断力が鈍るに違いありません。
空腹だと低血糖となり、人はイライラしやすい。
新型コロナウイルス感染拡大で仕事が減るなどした生活困窮者らの救済のため、支援団体が1日、東京都千代田区の聖イグナチオ教会で食料の配布を行った。
役所の窓口が閉まる年末年始に困窮者らへの支援が止まるのを防ぐ狙いで、生活面や労働面の相談会も開催した。
「大人食堂」で困窮者支援 コロナ禍の元日、食料配布―東京:時事ドットコム
コロナウィルスが次々と変異株となっているため、コロナ禍は収束がいつになるかわかりません。
自治体では年末年始に、困窮者向けに食べ物を支給することがありました。
この大型連休は、飢餓への対策がポイントとなるでしょう。
なぜなら学校が休みで給食なしのため、痩せ細るお子さんがいるから。
食べ物を与えないのは虐待にあたります。
あなたの近所で何日も食べていないようなお子さんを見かけたときは、児童相談所虐待対応ダイヤル189へ。
児童相談所虐待対応ダイヤル 189
たとえ虐待でなかったとしても、通報した人が責められることはありません。
餓死するお子さんが出ないようにするためには、周囲の見守りが大切です。
まとめ
私自身は子どもの頃、伯父の家に養女に出されて、空腹だった経験があります。
伯母は躾のために、私が言うことをきかないときに、罰としてご飯をよく抜きました。
裕福な家だったのですが……。
そのせいか、空腹に対しての恐怖心が50代になっても消えません。
それほど、子ども時代の空腹は辛かったのです。
日本の場合、フードバンク事業が企業や個人からの寄付により困窮世帯へ食べ物を渡しています。
飽食だといわれてきた日本でも、飢餓を経験する方達が増えていることについて、お伝えしました。
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