ルッキズムという言葉がありますが、美しく生まれついても、幸福になれないケースが多々あります。
きのうは性加害問題・ジャニーズ側の会見があって、子どもをおもちゃにする大人について、考えさせられました。
名作映画「ベニスに死す」で主演したビョルン・アンドレセンの生き方を例に考えます。
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ルッキズム
外見至上主義と訳されるルッキズム。
自分の見た目に悩む青少年は少なくありません。
整形手術やプチ整形を施す医院は、大儲けのようです。
では美しければ、幸福が約束されるのかと言えば、それは違うのでしょう。
ベニスに死す
画像はWikipediaからお借りしました。
巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督(左)と、世界で最も美しいと讃えられたビョルン・アンドレセンです。
1971年に公開された「ベニスに死す」を、私は数ヶ月前にBSで鑑賞しました。
ポーランド人貴族の美少年を演じたのがビョルン・アンドレセンです。
スウェーデン出身。
1955年生まれですから、現在68歳。
ヴィスコンテイ監督に見出されたのは、15歳のとき。
映画が大ヒットし、日本にもやって来ました。
少女マンガ『ベルサイユのばら』オスカルの絵コンテ・モデルでもあります。
完璧な美しさ。
思わず見惚れてしまいます。
監督は名作を撮る巨匠ですが、同性愛者であることが知られていたのです。
祖母に育てられて
ビョルン・アンドレセンは、父親の顔を知らずに成長したそうです。
お母さんはあるとき失踪し、森のなかで遺体となって発見されました。
それで、祖母に引き取られたのです。
貧しい暮らしだったのでしょうか。
成長とともに美少年となった彼を、祖母は金儲けの手段に。
15歳で「ベニスに死す」の主役に大抜擢されましたが、撮影が終わるや、ゲイクラブに連れて行かれて、欲望のはけ口、おもちゃにされたと、後に本人が告白。
枕営業と言うのかもしれません。
彼の精神は次第に荒廃します。
そして「ベニスに死す」の後はヒット作に恵まれませんでした。
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悲しみに堪えて生きる
辛い記憶から逃れようと、アルコールに溺れたビョルン・アンドレセンですが、女性と結婚し、1男2女に恵まれます。
そう、彼は同性愛者ではありません。
しかし、幼い息子を亡くすと妻はメンタルを病んで、結婚生活は破綻。
彼は現在、孤独な老人。
白い髭と髪を伸ばして、まるで仙人のようです。
美しさは老いととともに消える、その残酷さ!
彼が自死することなく、生きたことがすごい。
年少者への性加害は、カトリック教会の神父によるものから芸能界まで、そしてふつうの世間でもあるのでしょうね。
子どもを守るために
昭和33年の赤線防止法ができるまで、貧困のため娘を売ることは日本でも行われてきました。
いまの私たちにできることは、子を利用したうまい儲け話に気をつけることでは、ないでしょうか。
日本の子どもは清潔で、頭が良いため他国から狙われることがあります。
誘拐にも気をつけましょう。
アメリカでは子どもの行方不明が、以前から多いです。
まとめ
ビョルン・アンドレセンが平凡な容姿なら、祖母も売ろうとしなかったかもしれません。
神がかった美しさでした。
映画「ベニスに死す」は、中年の音楽家が美少年に惹かれて、ストーカーのようにつきまとい、ただひたすら「見つめる」、そして疫病に倒れる結末。
はっきり言って、美少年の印象しか残りません。
それにしても少子化ニッポン、もっと子どもを守る意識が大切です。
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