BS朝日「ウチ、断捨離しました!息子と35年・死を乗り越え……母の再起」を、TVerで視聴しました。
知的障がいがあった息子さんを亡くして、2年。
70代のお母さんは遺品や、お骨を納骨せず手元に置かれています。
親の愛について考えさせられたので、感想をお伝えします。
スポンサーリンク
遺品があふれた家
物への執着から離れて、自由な生き方を。
番組の冒頭にいつも流れる言葉です。
頭でわかっていても、実践は難しい。
今回は最愛の息子に先立たれた母の住まいを片づけます。
豊島区の一軒家。
息子さんに重度の知的障がいがあり、介護をしてきた母。
自分より家族を優先してきた母を、近くに住む娘さんが気に懸けています。
- 娘 みきさん46歳 ぬいぐるみの収集家
- 娘の夫 ミリタリーグッズが趣味
- 実家の母すがこさん 72歳
築22年、3階建てのおうちが舞台です。
夫が亡くなり13回忌。
そして息子・のぶおさんが亡くなり、2年を経てひとり暮らしのすがこさん。
腎臓病で亡くしたことに後悔をにじませる母は、「死なせてしまった」と自分を責めていました。
夫と息子の思い出がたくさん。
家の中は遺品がそのまま手つかずなため、窮屈です。
会話ができない息子のため、いつも世話をしたお母さん。
心配する娘と可愛い孫のために、断捨離を決断しました。
やましたひでこさん登場
大量の遺品に、やましたひでこさんは「息子さんは、いらないから残していったのよ。
預かり期間が過ぎたから、そろそろ片づけましょう」と、声をかけるのです。
- ホコリだらけの衣装箱
- 着る人のいない服
- 息子の幼稚園の連絡帳
- たくさんの教材
タンスを処分すると、ホコリが大量にでました。
着物の襦袢もシミだらけです。
介護のため、着物の手入れもできなかったのでしょう。
タンスを解体し、処分すると、
「寝ていても咳やくしゃみが出なくなりました」と、すがこさん。
スポンサーリンク
後悔
すがこさんは24歳のとき結婚。
夫は大手カメラ会社に勤務し、生活に余裕がありました。
3人の子に恵まれましたが、末っ子・のぶおさんに知的障がいがあることが判明し、ショックを受けたそうです。
さらにエリートサラリーマンの夫が心の病で、家に引きこもることに。
のぶおさんが情緒不安定になり、すがこさんは手を噛みちぎれ、救急搬送されたことも。
「わたしは息子の首に、手を掛けそうになったことがあります。ふり返れば恥ずかしい人生でした」
壮絶な体験に対して、すがこさんは申し訳なさそうにふり返ります。
「子どもたちが誕生日をお祝いしてくれたり、なにかあれば集まってくれたりするので、今は幸せですね」
写真と気持ちの整理
娘の前では気丈に振る舞うも、1人になると落ち込む、すがこさんです。
「母はいま、やることがないのでしょう。
家族のためにだけ過ごしてきたので、これからは自分のために生きてほしい」
- 結婚して以来の50年分の写真
- 古いプロジェクター
「写真を見ていたら、のぶおはいつも笑顔なんです。
あの子はあの子なりに楽しい時間を過したのだと、感じました」
怒濤の断捨離1ヶ月が過ぎて、家が明るくなったと喜びます。
新しい趣味に書道を始めて、
「片づけはまだ完璧でないが、前向きに暮らしていこうと思います」と。
思い切って処分して、新しいことに挑戦する気持ちがでてきたのでしょう。
最後にやましたさんがこう締めくくりました。
「お子さんを亡くされた方から、どう心に片を付けたらよいかと聞かれるのですが、自分が生きている限り、引きずっていくほどの深い悲しみです。
周囲も遺品の整理をせっつくのではなく、見守る事が大切。
踏ん切りがついたとき、片づけられるでしょう」
趣味にも潜在意識が秘められているのですね。
感想
障がいがあるお子さんを育て、介護するご苦労を私は他の方のブログで読むことがあります。
皆さん、懸命にご家族に尽くされて、頭が下がる思いでいます。
番組を視聴し、すがこさんが写真に写る息子さんの笑顔に、ホッとされる様子に胸がジンとしました。
1時間の番組では語り尽くせない思いがあったことでしょう。
この放送回は9月12日ころまでTVerにて、視聴可能。
番組の感想をお伝えしました。
スポンサーリンク