60歳以降は年収が下がる人がほとんどですね。
私は夫(60歳)とともに細々と自営業を続けて、家計にゆとりがありません。
そんなときに夫の医療保険が、ぐんと上がることを知りました。
我が家と付き合いが長いセールスレディは、「払い込んだ終身保険を転換して医療保険に充当すれば、費用を抑えることができる」と、胸を叩きます。
しかし、もうそんな嘘にはだまされたくない。
私は入院したら受け取ることができる、日額保障を下げることでコストカットをしたので、メリットとデメリットをお伝えします。
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生命保険料に定年後の家計は耐えられるか
夫は20歳から友人に頼まれて、大手生命保険会社の定期付き終身保険に加入しました。
友人が、保険のセールスマンだったのです。
後に友人がその仕事をやめたとき、引き継がれたセールスレディは、これまた偶然にも私の父の知り合いでした。
狭い田舎町は、縁故やしがらみが多い(@@;)。
ところで、結婚した30年前の夫の加入状況はこんなふうです。
- 終身保険 1,000万円
- 医療特約 1日の入院費5,000円
- 定期保険の死亡保障 3,000万円
私たち夫婦に子どもが生まれると、万一のときの保障が足りないとセールスレディに言われ、書き換えたわけですね。
- 終身保険 700万円
- 医療特約 1日の入院費1万円
- 定期保険の死亡保障 6,000万円
保険料は月に4万5千円も払い、そのほかに車の保険や火災保険もあるので、貯金はできませんでした。
それで、終身保険を削って、定期部分の保険料に充当したのですよ。
セールスレディが「お得だ」とすすめたのですが、利するのは生命保険会社だけ。
お客は損します。
さらに私たち夫婦は、住宅ローンを目いっぱいに借りてしまい、首が回らない。
貯金がないので、生命保険をやめることができず、60歳に至ったのです。
ちなみに私はコープ共済の女性特約がついた3000円コースに加入して、20年になります。
上記の記事は生命保険の担当者により、情報が漏洩した体験記。
ふりかえれば、リスクだらけの生命保険でした。
生命保険は不幸の宝くじ
いくら高額な生命保険をかけても、全くムダなことだったと50代半ばの私はため息の嵐。
というのも生命保険は不幸の宝くじですから、被保険者が生きているかぎり、数千万円のお金を受け取ることはありません。
まれに若くしてお亡くなりになる方はいるけれど、確率的にとても少ない。
逆に高齢になればなるほど、死亡率は高まるのですが、たいていの保険会社は60歳までの死亡保障を手厚くしています。
ほとんどの人は損をすることで成り立つ仕組みが、生命保険と言えるでしょう。
もちろん保険の外交員はそんなことを教えてくれません。
ひたすらに不安を煽り、顧客に不必要な特約をつけて生命保険会社が利する方向へ持って行くわけです。
60歳以降の保険のかけ方
結局、私は終身保険をそのままにして、医療保険を減らしました。
入院すれば1日に1万円が保障されていましたが、8,000円に。
その保険証書にはこう書かれています。
総合医療保険(無解約返還金)
入院一時給付金なし型・120日型
日額8,000円
終身払い込み
年間保険料
114,968円
1カ月にすれば、9,580ほどの保険料ですね。
なお、終身保険は利率5・5パーセントの俗にいうお宝保険なので、解約はしません。
外交員はかなり強行に転換を迫りましたが、私も強く出て、言いなりになりませんでした。
自分の財産は自分で守る!
凜とした決意で臨めば、たいがいのことは解決できることを、私は保険の外交員とのやりとりで学びました。
ただし、問題はこの114,968円をいつまで払えるかということ。
仕事ができなくなって、夫が90歳になっても払う必要があるのか?
わずかな年金から捻出するのは、厳しい……。
長生きがリスクと言われるのは、生活費が足りなくなくなるから。
なので、医療保険の掛け金は老いるほどに家計を圧迫します。
ところで、私は自分の延命治療を希望しないので、そのことを紙に書いて、家族に伝えようと思います。
東京大学名誉教授 矢作直樹さんが書いた「今を楽しむ ひとりを自由に生きる59の秘訣」には、リビング・ウィルのお手本が載っています。
生前意思確認
- 急性期慢性期を問わず、終末期での積極的医療を受けることを希望しません
- 蘇生の必要な状況では蘇生を望みません
- 異状死でなければ、肉体は献体登録している○○大学解剖室に受け入れていただき、遺骨の変換時の合同葬の後、同大学の納骨堂に納めていただくことを希望します
これは、矢作直樹氏の意思確認なのですが、参考になった次第です。
それと、残された家族にあてて、自分が死んだ時に誰に知らせてほしいか、友人などの名前や住所をノートに書いておいたほうが後々、よいそうですよ。
残すべきは葬儀代のみ?
子どもが社会人になって自立できているのなら、生命保険で残すのは葬儀費用くらいで良いという意見もあります。
しかし、わが家は戸建ての持ち家ですから、家の解体やモノの処分費用も要るに違いありません。
家一軒の処分費用は、坪当たり5万円で、200万円ほどと聞いています。
私たち夫婦の老後資金は、全く足りません。
しかし、延命を希望しなければ、そう長生きしないのではと感じています。
自分の口から食べ物を食べて、飲み込めないのであれば、胃ろうをしてまで生かしてもらおうとは考えていません。
枯れるように死んでいくのが、望みです。
話は変わりますが、終活で泉ピン子さんは生命保険を解約しました。
泉ピン子は「終活」で解約!生命保険50代で見直すべきと識者 (1/1)| 介護ポストセブン
ご主人が医師なので、必要を感じなかったのでしょう。
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メリットとデメリット
わが家のように、医療保険を見直す方は多いことでしょう。
医療保険の入院保障額を減額することのメリットは、ずばり保険料の節約です。
家計を圧迫するのですから、仕方がありません。
デメリットはわが家の場合は、重い病気になったら預貯金を吐き出すことになることでしょうか。
それでも、アメリカと違い、日本には高額療養費制度があるので、破産まではいかないと考えていますが。
医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する「高額療養費制度」(こうがくりょうようひせいど)があります
参照元
これからも見直しが必要
夫が60歳になったのを機に、生命保険の医療保険を減額しました。
保険料を抑えるためですが、見直しても年間11万円あまりの掛金。
ずっとこの先も払い続けるのは厳しい気がしています。
ちなみに私はコープ共済の女性特約がついた月々3,000円コースに加入。
現在の日本の医療は、高額になっても自己負担を低く抑えることができる「高額療養費制度」があります。
国の制度を上手に利用して生命保険料を抑えて、家計を圧迫しないようにしたいですね。
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