2023/01/14更新しました。
進学や入学で2月から4月は、お金の出入りがはげしい時期です。
ふたりの子どもがいるわが家では、赤ちゃんのときから郵便局の学資保険に入っていました。
1988年と1991年に加入し、当時は利率がよかったため、ひとりにつき月々7400円で高校入学時に20万円、18歳満期で180万円を受け取ることができたのです。
けれども、それでは全然足りません。
上の子は高卒後に2年間の専門学校へ、下の子は遠距離の国立大学へ進学。
上の子のときは奨学金を借りずにどうにかやりくりしたのですが、下の子のときは預貯金も少なくなり、奨学金とともに国の教育ローンも申し込みました。
きょうは国の教育ローンについて、体験を交えてお知らせします。
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奨学金と教育ローンの違い
奨学金と教育ローン、どちらも教育のための借金ですが、違いはどこにあるのでしょうか?
簡単にいうと奨学金は子どもが自分で学ぶために借りて、原則的には子どもが返済していくものです。
毎月、定額を借りて在学中は利息は発生しませんし、返済は卒業後の9月頃から。
それに対して、教育ローンは親が借りて、親が返済します。
金融機関やJAでも取り扱いがありますが、わが家は最寄りの政策金融公庫へ出向き、手続きをしました。
教育ローンは審査がOKだと、一括で振込んでくれます。
利息は翌日から発生し、返済が翌月から始まりますが、在学中は利息分だけ返すことが可能。
教育ローンで借りた分を4年分の授業料に
国立大学の授業料はおよそ年間54万円。
4年間では216万円となるので、わが家は200万円を借りました。
200万円を借りると、翌月から返済がはじまるので、元金を据え置いて利息分・およそ4400円(当時)を返すことにしました。
住宅ローンも抱えた家計ですから、あまり仕送りはできません。
それで、子どもは古いアパートに暮らすことに。
奨学金の月々5万円と塾講師のアルバイトで、4年間の学生生活を送ったのです。
成人式の衣装や運転免許、留学
学費のほかにもお金のかかることが目白押しなのが大学生活です。あくまでうちのケースですが、ざっとこんな感じ。
- 成人式の振袖や着付け、写真代など約3万円(振袖は親のもので節約)
- 海外留学 総額80万円のうち50万円(サンフランシスコ6週間・親が出した分)
- 運転免許取得 約28万円
- ゼミ旅行や卒業旅行(子どもがバイト代を貯めて行ったため金額は不明)
- 就活
- 就職する勤務地への引っ越し
- 就職先から給料が出るまでの家賃や生活費
「うちって貧乏だとは思っていたけれど、やっぱりねえ……」
在学中、帰省すると娘はよくため息をついていました。
友人たちの裕福ぶりがうらやましかったのでしょう。
いろんな国へ旅行をしたり留学をしたり、車を持っていたり……。
うちの子が学んだ国立大学は日本海側のN県にありますが、けっこう裕福なご家庭の子女が多かったみたい。
まあ、娘は良いところだけを見ていたのかもしれませんが、確かにわが家は世帯年収が低い自営業のため、仕送りは少なかった。
なので娘はガマンしたと思います、色々な面で。
それでも、ムリをして進学させたのは、ほかでもなく私自身が大学へ行きたかったけれど行けなかったからです。
夢をあきらめる辛さを、自分の子どもには味あわせたくなかった。
高校のときから英語部に入っていた娘は海外への憧れを強く抱いていました。
それで塾講師のアルバイトでお金を貯めて、アメリカへ6週間でいいから留学したいと言いだします。
あまりバイトばかりに精をだされて留年されると困るので、私はへそくりを出すことにしました。
金額は50万円。
「もうこのお金を出したら、貯金はないの。だから、卒業式の着物と袴の分は出してあげられない」
それでも行きたいというので、うちの子はサンフランシスコへ留学。
英語の勉強とハリウッド見学もして、見聞を広げるという意味では良かったみたい。
笑顔の写真がたくさんあります。
実は袴と着物が準備できないこともあり、娘は卒業式は出ずに、謝恩会にだけ出席しました。
式に出ない学生には後日、卒業証書は渡されます。
仕事があったのと遠方だったため、夫と私も行きませんでした。
ちょっとかわいそうでしたね。
友だちは可愛い袴姿の写真をFBなどにアップしていたからです。
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返済は長期可能
さて話をもどすと、国の教育ローンはインターネットからも申し込みができます。
最高350万円まで、留学費用を含むときは450万円まで。
返済は15年以内で利息1・81パーセント
交通遺児、母子家庭、父子家庭または世帯年収200万円以下は18年以下の返済も可能です。
私たちが申し込んだのは7年前ですが、そのときたくさんの親御さんたちがいました。みなさん、教育費はたいへんなんだと思いましたよ。
一括返済
わが家は卒業のとき、家中のお金をかき集めて、教育ローンを一括返済をしています。
夫が借金があると心理的な負担が重いからと申しまして。
スッカラカンになりました、ええ、きれいさっぱりに。
でも、金利が低いとは言っても15年に及ぶと数十万にはなったので、それはそれで良かったのかもしれません。
奨学金は本人が働いて返済中。
まとめ
奨学金と国の教育ローンを併用することはできます。
大学生活のほかにも運転免許取得費用やゼミ旅行など、なにかとお金がかかる時期。
親としては頭の痛いところですが、もうこれで最後と思えば、乗り切れるのではないでしょうか。
子どもには自覚を持って職に就かせ、自立させると親は一安心ですね。
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