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コロナ不況で地方は早くもリストラの話、収入ダウンの対応策は?

リストラ・失業

インバウンド頼りだった地方経済

2020/03/19更新しました。

私が住む町は、コロナ感染者がまだいない地域ですが、影響は深刻です。

旅行者が消えて、目抜き通りや観光施設はガラガラ。

ホテルも空き室だらけとのこと。

そんなとき地元でおみやげのお菓子を製造している社長さんのお話を、聞く機会がありました。

「インバウンド壊滅で売り上げ激減。社員をリストラするしかない。それがダメなら、じつは事業を畳んで、引退も考えている」

失業や廃業が増えつつある地方の実情をお伝えします。

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インバウンド頼みの悲劇

倒産・リストラ

地元産業が衰退

米作りや果樹栽培の農家が多くて、伝統工芸品など特色がありますが、これといった産業がない田舎に暮らしています。

高度経済成長の50年以上前から、出稼ぎや金の卵といった人材流出がさかんでした。

金の卵というのは、中卒や高卒で安く雇用できる若者を「金の卵」ともてはやして、夜行列車で集団就職させたことに由来します。

劣悪な条件でも黙って働くから、都会の経営者には都合が良かったのでしょう。 

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 若者は地元より東京に出て行くことが、今も多い。

当然のように人口は減少しています。

シャッター通りが目立つ地方にとって、インバウンドは魅力的。

豊かな自然ときれいな空気、広がる田んぼや世界遺産の山々に滝……。

農村の風景と雪景色が売りだったのです。

コロナが追い打ち

 

働き方・リストラ・失業

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 おみやげのお菓子を製造している会社社長は、72歳。

「糖尿病もちだから、コロナは怖いよ」と、マスクをしっかりなさっていました。

2代目社長で、先代は職人肌の店主だったのです。

会社は支店を増やして、インバウンドの波に乗っていました。 

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 社長はとてもエネルギッシュで、クルーザーを持っていた時期があります。

遊びも仕事も極める方で、地元のお菓子を売り出しに海外にも渡航するほど。

でもやっぱり、寄る年波には勝てないのでしょうか。

「頼りにしていた経理担当が突然死して、会社が回らない。

だから有望な社員に、社長を代わってくれないかと打診したんだ。

でも、断られた。ガッツがないんだな」

その方はずいぶん前に離婚したため、後継ぎはいないんですね。

そんなとき、降って湧いたのがコロナ騒動です。

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 感染者が出たダイヤモンドプリンセス号ですが、コロナ禍の前は豪華客船が、よいお客さんだったそうです。

そりゃそうですね、お金持ちの旅行者はお土産品を買ってくれますから。

売り上げは激減して、お花見もまったくあてにできない。給料を払い続けることができるうちに、リストラをしないと負債が膨れ上がってしまう

経営者の高齢化に、コロナが追い打ちをかけたのです。

にっちもさっもいかない苦渋の決断なのでしょう。

ちなみに静岡の「うなぎパイ」は生産を再開するそうです。

一時は窮状を訴えていましたが、日持ちするし、SNS効果で購買客が増えたとか。

社長の会社が製造しているお菓子は「うなぎパイ」や「白い恋人」には遠く知名度が及びません。

そしてSNSを使いこなす、気の利いた従業員もいないようです。

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失業の心配

倒産・リストラ・失業・コロナ不況

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3月18日は日経平均が、1万7千円を割って引けました。

また、いろんな業種が、売り上げ激減です。

同ホテルには既に1万8000人分の宿泊キャンセルが寄せられ、損害額は2億円を超える。

訪日外国人の団体旅行も12月までいったんキャンセルになるなど打撃は大きい。

3月の宴会予約は見込みの1割にとどまり、ホテルメトロポリタン仙台イーストと合わせた全部門の損害額は4億円を上回るという。 

仙台のホテル、コロナ渦で青息吐息 宿泊や宴会激減 損害は億単位に | 河北新報オンラインニュース

仙台よりずっと田舎の私の町は、さらに死活問題です。

封鎖しなくても、日が沈むとゴーストタウンそのものですから。

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 国も、対応策を打ち出してきました。 

小学校等の臨時休業により、職場を休まざるを得なくなった保護者や、そうした従業員を抱える事業者などを支援し、休みが取りやすい環境の整備を強力に進めます。

正規・非正規を問わない新たな助成金制度の創設

(10/10、日額上限8,330円)

委託を受けて個人で仕事をする方も支援

(一定の要件を満たす方:日額4,100円)

◯ 個人向け緊急小口資金等の特例

新型コロナウイルス感染症の影響により収入減少があった世帯を対象とし、生活福祉資金貸付に特例を設けます。

緊急小口資金等の特例の創設(緊急小口 10万円→20万円、無利子、償還免除等) 

新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策 -第2弾- (概要) | 首相官邸ホームページ

今朝、政治家の片山さつき氏がワイドショーに出演して、緊急小口の融資について耳障りの良いことを語っていました。

「返済できないときは取り立てることがないので、困っているのなら制度を活用したほうがよいですよ」

貯蓄がなくて収入ダウンになり、子どもを抱えた家庭には有効にちがいありませんね。

また、仕事がなくなるなどして経済的に苦しい人に対して、公共料金の支払い猶予や、国税や社会保険料について原則2年の納付猶予や延滞金の免除措置を18日夜に発表。

海外移住者もピンチ

全世界がコロナ禍に巻き込まれて、ついにマレーシアも2週間のロックダウン(厳重封鎖)。 

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 マレーシアは、モスクでの礼拝が感染を広めたそうです。

それでとばっちりを受けて、娘が勤めている日本人オーナーの美容サロンも2週間、休店。

経営はかなり厳しくなるでしょうから、減給やそれこそリストラがあるのではないかと、心配しています。

しかしながら、親の私達はゆとりのない暮らしですから、自分たちの生活を守るほかありません。

娘はずいぶん前に注文数を間違えて、トイレットペーパーだけは潤沢に備蓄があるそうです。 

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まとめ

地方はひっそりと静まりかえっています。

その裏でリストラや事業の廃業の話を、耳にしました。

何年もかけてインバウンドの準備をして、さあこれから稼ごうというときに、コロナに足をすくわれた状況。

本格的な不況にはなってほしくないですね。

経済アナリストの森永卓郎氏は、コロナだけが問題なのでない。根深い資本主義の問題点があると、見立てています。

第83回:新型コロナウイルス感染拡大は引き金に過ぎない(森永卓郎) | マガジン9

これからは収入ダウンやボーナスの減給を視野にいれて、ミニマルな生活に舵を取る時かもしれません。

 

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