50代後半になると、自分が年金をいくら受給できるか、気に掛かる方が多いです。
65歳から振り込まれる予定の年金ですが、実際に手にできるのは、受給額から介護保険料や国保料などを引かれてからの金額になります。
2021年は介護保険料が値上げとなり、私が住んでいる自治体の広報によると、生活保護を受給のケースで年額2万3千円ほど、前年の合計所得が1千万円以上の人は年額18万円以上となっていました。
介護保険料アップと、年金の手取り受給額や不足する生活費についてお伝えします。
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65歳以上の介護保険料値上げ
65歳以上の介護保険料は、3年に一度見直されています。
人口ボリュームが多い団塊世代が後期高齢化になっているため、介護サービスを受ける方が激増。
介護保険料がアップし、高齢者の負担が増えることに。
都道府県庁所在地(東京は都庁のある新宿区)と政令指定都市の52市区の81%で月額6千円以上となる見込みであることが20日、共同通信の調査で分かった。
高齢化の進行に伴い介護サービスを利用する人が多くなり、膨らむ費用を賄うのが主な理由。値上げするのは60%だった。
多くの高齢者の負担が増えることになる。 65歳以上の保険料は3年に1度、市区町村や広域連合ごとに決める。2~3月に各市区にアンケートしたほか、議会提出の議案を調べた。4月以降の52市区の平均は6327円で、現在より134円高くなる。
介護保険料、月額6千円以上8割 65歳以上の高齢者、4月に改定:東京新聞 TOKYO Web
月額6千円以上を納めている方が、全体の8割。
年にして7万2千円以上。
そして、月にすると134円のアップ。
ところで、介護保険料は、所得によって徴収される額が異なります。
私の町の場合は13段階に区分分け。
それがけっこう細かい。
たとえば一番安いケースは、年額2万4,330円。
- 生活保護受給
- 世帯全員が市町村税非課税で、老齢福祉年金を受給の人
- 世帯全員が市町村税非課税で、前年の課税年金収入額と、合計所得金額をあわせて80万円以下の方
住民税非課税でも、年金と課税所得が80万円を超えて120万円以下 のケースでは、年額4万550円に跳ね上がる。
ちなみに年金は、雑所得になります。
わが家の場合は 少ない年金から、介護保険料とともに国民健康保険料も徴収されるので、手にできる年金はわずかに(T_T)
おまけに電気料も上昇しているため、暮らしは厳しい。
免除された国民年金を追納
会社員の方だと厚生年金ですから、国民年金だけの人よりずっと多く受給できます。
しかも、サラリーマンの妻は専業主婦でも国民年金の支払いが免除となり、年間20万円ほどを払わずにも納付期間にカウントされる。
一方、フリーランスや農家、自営業者だと夫婦それぞれ納付の義務があります。
夫婦で国民年金を払うと年間およそ40万円。
住宅ローンや子どもに教育費がかかる時期では、キツい。
そういうときは免除申請をしましょう。
全額免除でも、国の税金 が負担してくれる分が、将来の年金額に反映されます。
そして、10年前ならさかのぼって追納できるので、子どもの扶養がはずれたり、年収が上がったりしたときの節税対策になるでしょう。
追納の書類は、国民年金機構のサイトからダウンロードし、プリントアウトすれば窓口に行く手間が省けます。
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150331.html
また、大学生の子どもさんの国民年金保険料を親が払うことで、節税も可能。
子どもの国民年金で節税し損ねた親の後悔、「自立を願って」が裏目に出た理由 | 老後のお金クライシス! 深田晶恵 | ダイヤモンド・オンライン
経済的に余裕がある家庭なら、払って損はないでしょう。
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任意加入
もし、若いときにフリーターやニート、アルバイターだったために国民年金に加入していなかった方は、60歳から65歳まで任意加入し、受給額を増やすことが可能。
国民年金は10年の加入期間がないと、1銭も受給できません。
老齢基礎年金を受けるためには、保険料を納めた期間、保険料を免除された期間、合算対象期間(いわゆる「カラ期間」)を合わせて10年以上であることが必要となります。保険料を納めていない未納期間は含まれませんので後納制度(後述Q8.を参照)などをご利用いただき、保険料を納めた期間に切り替えていただきますようお願いします。
老齢基礎年金の資格期間(10年)を満たしていない65歳以上70歳未満の方は最長で70歳まで国民年金に加入することができます。 また、 65歳未満の方は60歳から65歳まで任意加入をすることで老齢基礎年金の年金額を増やすことができます。
任意加入の手続きは市区町村の国民年金担当窓口へ申し出てください。
新たに年金を受けとれる方が増えます(受給資格期間25年→10年)
受給期間を満たしていない方は、最長で70歳まで任意加入できます。
漫画家の上田惣子さんは、フリーランサーのため長く未加入だったとか。
国民年金は20歳から60歳まで納めると、満額を受給できます。
満額受給は、年およそ78万円。
月々400円の 付加年金を付けると、受給額を増やせます。
アーティストや芸能人、モデルさんも収入は不安定で、退職金は期待できません。
すずめの涙の基礎年金でも、あるとないとでは違います。
ひとり老後
夫婦で暮らしても、妻のほうが長生きしてひとり老後になる可能性が高い。
反対に夫のほうが長く生きるケースもあります。
ひとり暮らしになると、自分の身の回りを自分でしないと、衛生的な暮らしができません。
そして、年金もひとり分になるため、ますます生活を切り詰めることが必要に。
単身者の資金不足は、平均として月に2万7千円。
年間およそ32万~33万円が足りない。
10年だと330万円。
20年だと660万円。
90代まで長生きして、30年間の不足は990万円以上。
単身者の資金不足は「月2万7090円」 主婦も「ひとり老後」に備えよう! : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)
日本の女性は90代まで生きる方が多い。
大病をせずに、辛抱して暮らすことがひとり老後にいかに大切か。
ひとり老後の健康的な食生活のポイントは、白米や精製されたパンやうどんを少なくして、野菜とたんぱく質を増やすこと。
血糖値のコントロールは、糖尿病予防に欠かせません。
理由は糖尿病になると、歯も悪くなりがちだから。
さらに歯を悪くすると、認知機能が衰えやすくなるのです。
まとめ
介護保険料アップに減る年金に、私は青ざめています。
節約して貯めたとしても、インフレになるとお金の価値が下がるため、その対策も必要。
郊外に畑や田んぼを持ち、老後は農業をすると、とりあえず飢えないで済むかも。
低年金が予想される方向けに、国民年金の追納や任意加入など、50代のうちに打てる手をお伝えしました。
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